切断系電動工具の基礎&活用

スポンサーリンク
丸ノコ 使い方

切断系電動工具の正確さ

ポータブル型の電動工具は、それだけでは材料に正確に刃を当てることができません。直線を引くのに定規を使うように、電動工具にも定規が必要です。

しかしそれには固定の手間がかかるので、実際には墨線を刃でたどるだけのこともしばしばです。その結果、切断線はやや歪みます。
正確さを求めるには、手間を惜しまず定規を使ってください。

直線運動と回転運動

ここでいくつかの電動工具の刃の動きを見てみましょう。例えば「ジグソー」は直線往復運動。手で挽くノコギリの動きに似ています。ジグソーは刃幅が狭いので、曲線切りが得意です。これをさらに細くして卓上型にすると、「糸ノコ盤」になります。

「バンドソー」は、輪になった刃が循環していますが、切る部分は直線です。振動もなく安定して切れるのが美点です。直線運動は速度を高くできず、切り口(挽き肌)にタテ方向のスジが残ります。切ったままで仕上げ面にはなりません。

直線運動の良い点は、作動中も刃先の位置が見え、曲線を切るにも狙いをつけやすいことです。また切り止まりが垂直に収まります。大きな合板からの本取りでは、墨線の交差がT字路のようになっても切り残しはありません。

「丸ノコ」は回転運動です。高速回転で、切るのも速く、切り口もきれいに仕上がります。ただし直線切り専用です。回転運動をするノコ刃は厚い円盤なのでブレが少なく、きれいで正確に切れます。回転している刃先はあまり見えないので、むしろフェンス(定規)を使った精密な裁断に向いています。

このように刃の動きによる、それぞれの特性を活かして使い分けるのが大切です。

刃と材料の動き

刃を材料に正確に当てる

正確に切るためには、刃を材料に正確に導く必要があります。それを補助する用具が[治具(ジグ)」です。広い意味では定規、ガイド、そしてこの後の解説で多用する「フェッス」などは汎用性の高い治具です。

また材料を固定するため、さらに同じ寸法でいくつも切るため、あるいは特殊な位置に保持するためなどで、専用に自作する治具もあります。

一般には後者の、専用に用意するほうを治具と呼んでいます。治具自体は刃物や材料を固定したり、それらの軌道となって誘導させる役目をしています。電動工具の精度はカンや手加減ではなく、ほとんどは治具で決まると言ってよいでしょう。

作業状態に合った工具

「切る」作業にはいろんな場面があります。例えば木工作では、部材をきっちり正確に切り揃える場面、そして大きく荒切りして分ける場面。このあたりは丸ノコの出番です。一方で、できた作品の寸法を手直しすることもあるでしょう。

修理や改造では、狭い場所の作業も多くなります。壁または壁に取り付けたものに窓をあける必要も出てきます。また固定しにくいものでは、やや不安定な状態で切ることもありえます。ここではジグソーが活躍します。
このように、作業の状態に合った電動工具を使い分けるのが大切です。しかしいくつも買い揃えるわけにはいきませんから、重点的な作業に合わせます。

自分の作業にはどれが多く、どの比重が高いでしょうか。考えをよく整理せずにカタログを見始めると、どうしても性能の数値や付加機能の多さに目がいってしまいがちです。

まずは自分の使い方をはっきり思い描いておくことが先決です。
また、カタログだけでわからないことは店頭で手に取ってみたり、メーカーに問い合わせるのも良い方法です。さらにホームセンターのレンタルで試してみれば、自分が必要とする機能や使い勝手が具体的にわかります。

電動工具 安全性

電動工具の選択では、安全面も充分に考盧する必要があります。例えば「丸ノコ」は切り速度が高く、危険を伴う電動工具です。普段使い慣れた人でも、丸ノコを手にする時は緊張し、操作も慎重になります。そうでないと大きなケガになるからです。

まだ電動工具に慣れていない方は、いきなり丸ノコから始めるのではなく、比較的安全な「ジグソー」から入ることをお勧めします。そのうえで、段階的に丸ノコを扱っていくほうが無理がありません。その次には、もっと注意が必要な「丸ノコスタンド」に進んでもよいでしょう。またジグソーが自分に向いていれば、それをじっくり使いこなしていくのも方法です。

電動工具の操作は上手下手など技量の問題ではなく、むしろ安全意識や経験のほうが大切です。間違っても小さなケガですむ道具で、ハツとしたりヒヤリとした経験を積んで、改善・予防していきましょう。こうした安全意識こそが電動工具を使うにふさわしいセンスと言えます。

電動道具 改造禁止

他の加工分野に比べて、「切る」ための電動工具は「改造」でのケガが多いようです。電動工具を改造したくなる理由はいろいろです。

刃先をよく見えるようにとか、材料に当てやすくしたいなどといってカバーを外すことがあります。確かに丸ノコやジグソーなどは、カバーが厳重で煩わしいかもしれません。
また切る工程は、工作の中では「キメどころ」でもあります。そのせいか長年使いこなしている人ほど、危険な工夫にはしりがちです。

大工さんは、手カンナの切れ味を高めるのに、台を削って使いやすい道具に仕立てますが、意識としてはこれと似ていなくもありません。しかし、結果としては安全装置を次々に外してしまう、危険極まりないことです。

「改造しても、気を付けているから大丈夫」というのも危ない話です。普通、気を付けていられるのは悪条件がひとつまでです。ちょうどその時にゴミが詰まったとか、材料がズレたとかが偶然重なって、事故は起きます。カバーや安全装置はそんな時に、悪条件をひとつだけ減らすものです。改造はやめ、むしろカバーの汚れや安全装置の作動を点検しておきましょう。

スポンサーリンク
Google+
facebook Like Box
  • このエントリーをはてなブックマークに追加