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電動ドリルドライバーの使い方
電動ドリルドライバーのビット交換、種類、具体的なネジ等の締め方の解説です。
まず、はじめにドリルチャックにキリ(ドリル刃)を装着します。
ドリルチャックとは電気ドリルで一般的に用いられるストレートシャンクを、簡単かつ安全に締め付けることができる3つ爪式のチャックです。チャックハンドル(チャックキー)を使って締め付けるタイプと、手でスリーブを回すことによって締め付けるタイプ(キーレスチャック)の二種類があります。
キーレスチャックは丸軸と六角の二種のシャンクを受け入れることができますが、六角軸チャックでは六角シャンクしか取り付けできません。
電動ドリルドライバー ビット交換方法
専用工具であるチャックキーを使わずに交換でき、作業効率が高いため、ドライバードリルではキーレスチャックが主流だ。 ドライバー用ビットはほとんどが装着部の回転軸が六角だがドリル系のアクセサリーには円形の回転軸も多い。どちらの回転軸でもキー式でもキーレス式でも対応可能なので、アクセサリーを購入する際に悩む必要はない。
キーレスチャックの場合、指先の力だけでチャックを十分に締めたりゆるめたりできるように、周囲のスリーブやリングは直径が大きくされている。交換の際には、必ずバッテリーを取り外すこと。
本体を持ってスリーブを回そうとしても、工具自体の回転軸が回ってしまうため、交換の際には片手でリングを持つて回転軸をとめ、もう片手でスリーブを回してチャックを締めたりゆるめたりする。
①根元付近のリングを片手で押さえ、先端側のスリーブを反時計方向に回してゆるめる。
②ビットを入れられる広さまですき間が開いたら、ビットをすき間の中央に差し込む
③再びリングを持ちスリーブを時計方向に回して強く締めつければビットが固定される
キー式チャック ビット交換

キー式チャック ビット交換
キー式チャックの場合はチャックキーを使ってドリルチャックの締めやゆるめを行う。キーの紛失に注意。
電動ドリルドライバー 締めこみ方
コーススレッドなどの木ネジを締め込む際に注意したいのは締めすぎ。インパクトドライバーほどではないが、トルクが大きすぎるとネジなどの頭が材料に入り込んでしまう場合によってはビスの頭をなめることもある。
最初はトルクを最小の目盛りにして締め始める。 トルクが足りなければ完全に締め込む前にドライバードリルがとまってしまう。そうしたらトルクを1段上げる。これを繰り返して、ネジの頭が材料の面とそろうトルクを見つける。2本目からは、そのトルクで作業すればいい。慣れると材料や使うネジに応じてトルクの目安がわかるが、それでも1本目は目安より小さめのトルクで試したい。
作業中はネジの頭からビットが外れないように注意すること。常にドライバードリルとネジを材料に対して垂直に保ち、その方向に力を加えるようにする必要がある。
内装ビスの特徴は高低2条のネジ山と先端に付いた切れ刃です。コーススレッドは先端が細くとがっています。どちらもラッパ頭をしていて、板によく沈むので下穴を省略できます。締め付けには、この沈ませ加減がポイントになります。
一般的には、板の表面に揃えます。トルククラッチを1から試して順に強くして、適正トルクが見つかれば2本目からは同じ調節のままでOKです。さらに沈まてから、木工用パテなどを埋めてネジ頭を隠すこともできます。
コーススレッド、木ネジ締めこみ手順
①ネジの頭の溝にビットを確実に入れ、その状態で材料の目的の位置にビスを立てる
②最初はトリガーを軽く引き低速で締める。いきなり高回転にするとビットが外れやすい
③ある程度までビスが入ったらトリガーを引き込んで回転数を上げて締め込んでいく
④完全ににビスを締め込む前に回転が止まってしまったらトルクを上げて作業を続ける
⑤トルクを上げることを繰り返し、ビスの頭と材料の面がそろうまで締め込めればOK
ボルト、ナット 締め込み方
ボルトやナットを締める場合も注意したいのはトルク。ネジのように頭が入り込まないのでわかりにくいが、締めすぎるとネジ山や頭をなめやすい。簡単には外せなくなってしようこともある。
最初は必ず指先でボルトなどを締め始めること。指先なら斜めに入れた場合、回しにくいので異常に気づくはず。しかし、斜めであつてもドライバードリルでは回せてしまい、ボルトを傷めてしまうことがある。
①最初は指先で少し締め込んで真っ直ぐにボルトが入っているかをチェックする
②サイズの合つたソケットビットをドライバードリルに装着し最小トルクで締める
③ネジの場合と同じように、完全にボルトが締め込めない場合はトルクを上げていく
電動ドリルドライバー 安全対策
電動ドリルドライバーの使用による怪我、事故に留意して作業をしてください。
特に布製手袋(軍手)をしたままで作業をして巻き込まれるケースが非常に多いです。
電動ドリルドライバー等の回転する工具の場合は必ず、手が巻き込まれないよう手袋を外すかゴム製手袋をしてください。

電動ドリルドライバー安全対策 巻き込み
安全対策、バッテリー(充電池)等 電動工具の共通事項については下記のページに記載しています。
関連記事:電動工具の選び方、使い方、手入れ【図解】
動画おすすめのマキタのドリルドライバーの使い方
電動ドリルドライバー用アクセサリー
DIYに必須アイテムのドリルドライバーは、使用用途より様々なビット(先端工具)が数多くあり、各種アクセサリーを利用することでさまざまな用途に使うことができるようになりその事例を紹介します。
電動ドリルドライバー用掃除パットで風呂、キッチンの研磨
磨く電動工具には電動ポリッシャーがありますが、ポリッシャーの場合、ワックスを掛けたり、汚れを落とすには向いていますが鏡面仕上げにはパワー不足です。
そこで風呂、キッチンの清掃、磨きに電動ドライバードリルに掃除パットを取り付けて清掃することをお勧めします、楽です、疲れません。
現在、人気なのはトップマン マジックタッチです。
装着方法は電動ドリルにバックパッドを装着し、用途別の6つのアタッチメントを組み合わせる、というのが基本的な使用方法です。バックパッドとアタッチメントはマジックテープで引っ付くので、取り外しが容易です。

電動ドライバードリル 掃除用パッド

お掃除用パッド
その他のアクセサリー
電動ドリルドライバーのその他のアクセサリーはホールソー、座ぐりドリル、ドリルスタンド,ドリルホルダー,フレキシブルシャフト、マグネットキャッチ等色々、あり、その種類、使い方等についてはドリル系電動工具の共通アイテムとして下記の記事にまとめています、参考にしてください。
関連記事:
電動ドリルドライバーの故障修理
電動ドリルドライバー等の電動工具の共通する故障事例、原因についてご紹介します。
電動ドリルドライバー等の電動工具の故障で多いのは異物、ゴミによる接触不良、異音等です。一度、分解掃除するのが一番、簡単な修理方法です。廃棄する前に一度、試してみてください。又、電動ドリルドライバー用修理部品もネット販売もされているので劣化した部品等の交換を自分で行えば安く修理が可能です。但し、分解は自己責任でお願いします。
電動ドリルドライバー 充電式パワーがでない
充電式電動ドリルドライバーでよくある発生する故障です、使用する頻度が少ないと、バッテリーは劣化してしまうことがあります。この場合は、バッテリーを交換するしかありません。
対策としては下記のように注意して使用してください。
バッテリー過充電防止
バッテリーを使い切ったら充電。パワーがガクツと落ちた時です。まだあるのに継ぎ足すような充電をくり返すと、かえってフル充電できなくなることがありよす。こうなったバッテリーはいったん使い切り、改めて充電します。
過充電もバッテリーにダメージを与えます。充電器は充電時間が過ぎても止まらないものが多いので、その場合は炊飯器などに使うタイマーを接続しておけば安心です。 60分タイマーでピピピと鳴らすのもよいでしょう。
バッテリーの消耗度合いは作業ペースによって幅があります。休みなくネジ締めを続けると1時間、合間があれば半日は持ちます。必要に応じてスペアバッテリーを用意するのもよい方法です。
おすすめ パナソニック ダイヤルタイマー
タイマー(11時間形)
コードの長さ 1m
個装寸法 高さ180×幅90×奥行73mm
質量 240g
ホワイト
電動ドリルドライバー カーボンブラシ摩耗
モーターに電気を送る「カーボンブラシ」の摩耗の原因によるパワー劣化も多いです、カーボンブラシは消耗品ですので徐々に摩耗してきます。定期的に点検して交換目安である限界摩耗線に近づいてきたら交換してください。
点検、交換方法は取扱い説明書に記載されています。
カーボンブラシ種類
カーボンブラシには番号(№)があり、電動工具によってカーボンブラシ違います。
カーボンブラシの番号はカーボンブラシに刻印されております。
電動ドリルドライバー モーター劣化
バッテリーやカーボンブラシを交換してもパワーが回復しない場合は、モーターそのものの原因が推定されます、自分ではメンテナンスが難しい方はサービスセンターに相談してください。
電動ドリルドライバーでモーターが劣化する原因の大半は異常使用です。下記のように正しく使用してください。
モーター劣化防止
トルクの低いドリルドライバーで負荷のかかる太く長いビスを締めつけると、下穴を開けていてもモーターに大きな負担がかかります。締めつけ能力を大幅に超える長ビスなどを締めつけていると、モーターに大きな負荷がかかるので煙がでたり途中で止まってしまうこともあります。決められた連続作業時間を超えたり、モーターに負荷をかけすぎると故障の原因にもなりますので無理な「荷が重過ぎる」作業はしないでください。
電動ドリルドライバー 電気系の導通不良
全く動かない場合の原因としては電源スイッチの接触不良、ヒューズ切れなどが要因です。自分で修理するのは困難な方はメーカーサービスなどに修理を依頼します。
電動ドリルドライバー 異音が発生
モーター部など機械内部から異音がしたり、変な臭いがする場合は直ちに使用を中止して下さい。そのまま使用すると発火、発煙の恐れがあります。サービスセンターなどに修理を依頼しましょう。一度クリーニングし、再度作動させてみてください。
分解できるかたは内部のギヤの破損およびベアリング摩耗、グリス劣化を点検してみて下さい。
電動ドリルドライバー 故障事例
電動ドリルドライバーのパーワーが弱い、原因は内部のグリスが劣化し為、対策としては内部分解してギヤ等をクリーン後に新規のグリスを塗布。
まとめ
電動ドライバドリルは「パワー系の仕事」には適していません、「パワー系の仕事」は”インパクトドライバー”が適しています。
ここが電動ドライバドリルの購入のポイントです。
長いコーススレッドの打ち込み時には、電動ドライバドリルに無理な負荷がかかり、最終的にはモーターが劣化し寿命が短くなります。
又、使用後のメンテナンスを怠ると1年も持たない場合がありますので購入した取扱い説明書を良く読んでください。
特に中国製の価格が安い商品は信頼性が低いです、『安物買いの銭失い』にならないよう良く吟味してください。
最期にドリル系電動工具の共通事項については下記に参考内容をまとめています。
参考文献:
1.DIY工具選びと使い方 著者:青山元男 ナツメ社
2.DIY 道具の便利手帳 監修:西沢正和 大泉書店
3.電動工具 徹底利用術 著者:荒井 章