剪定はさみの選び方、使い方、おすすめ、手入れ　【イラスト図解】

園芸道具

2017.07.16

剪定ハサミとは？　英語：Pruning scissors
剪定ハサミ　種類
剪定ハサミの選び方
剪定ハサミ　おすすめ　ネット通販サイト　価格比較

剪定ハサミとは？　英語：Pruning scissors

古来よりある植木バサミとは違い剪定はさみはぶどうの剪定用のハサミとしてフランスから紹介されたが、切れ味がよいうえに太めの枝も切れることから、庭木や盆栽などの剪定に広く用いられるようになった。

多量の枝や幹をスピーディに剪定するには向いていますが、見た目が重要な庭木などの枝先の細かい枝の剪定には向きません。

用途と特徴

剪定バサミの本来の目的は、庭木や花木、果樹などの剪定作業にありますが、刃先を利用して芽切りしたり、植木バサミでは切れない１～２ｃｍの太さの枝を切ることもできる万能的なハサミともいえます。
　剪定とは、将来の樹形を考え、不要な枝を切り詰めていく作業です。必要とする芽の２～３㎜上から、芽の反対側にかけて１㎜程度の差をつけて、斜めに切ります。

剪定ハサミの構造、名称バイパスタイプ

剪定ハサミの構造、名称

剪定ハサミ　種類

　切断方法として、２種の刃が交差することで枝が切れる「バイパスタイプ」と、片刃だけが動いて枝を押し切る「アンビルタイプ」があります。また、刃の形状の違いによって「剪定Ａ
型」「剪足Ｂ型」があります。

バイパスタイプ　剪定ばさみ

半月形の切り刃と三日月形の受け刃からなり、刃の全長の割に刃渡りが長くなるようにカーブしています。
　握りの部分は、やや曲がって軽量になるように工夫されています。バネは、針金を曲げたものやコイル状に巻いたもの、「虫」と呼ばれる鋼の板を巻いたものなどがあります。バネが外れると刃が開かないので、外れにくいものを選びましょう。刃の開きを止めるストッパーも壊れにくいものを選びます。

バイパスタイプ　剪定ばさみ

アンビルタイプ　剪定ばさみ

切り刃と受け刃が包丁とまな板のような役割を果たし、受け刃は平らに近くつくられています。刃はバイパスタイプより薄く、替え刃式のものもあります。太い枝がよく切れます。

アンビルタイプ　剪定ばさみ

ラチェット式　剪定ばさみ

ラチェットとは、てこの原理を応用したギアのことです。力をゆるめるたびにツメが動いて支点が変わるので、普通の1/3くらいの力で枝を切ることができます。

握って重みを感じたらゆるめ、また握るという動作を繰り返して切り、直径２cm ほどの枝も楽に切ることができます。

ラチェット式　剪定ばさみ

柄が回転する剪定バサミ

　剪定で枝を何本も切っていると、手が痛くなったり、まめができたりすることがあります。柄が回転すると、柄と指の摩擦が小さくなるので、そうしたことも少なくなります。さらに、回転する柄にはギアが組み込まれているので、切るときに必要な力も軽減されます。

回転する剪定バサミ

剪定ハサミの選び方

市販されている剪定バサミは、全長17～21cmで、重さ150～250g程度とさまざまです。家庭園芸では、長さ18cm重さ180g程度を目安としますが、植木バサミと同様、各自の作業内容と作業時開などを考慮して、手になじみ、軽めのものを選びましょう自然に刃が開くようにバネがついていますが、バネの強いものは疲れやすいので、バネの具合を確認することも大切です。
ストッパーをはずすと刃は開きっぱなしになるので、作業ごとに必ずストッパーを閉める習慣をつけましょう。携帯時には、サイズの合った硬質の革ケースに収めて身につけ、安全に取り扱います。