トリマの正しい選び方、使い方

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工具 トリマ-イラスト

トリマとは 英語: laminate trimmer

トリマーは「飾り面取り」をする工具。ルーターは「溝切り」です。しかしどちらを使つても、両方ともできるので選択には迷います。ここでは片手で手軽に使える「トリマ」を解説します。

JISC9745-2-17手持ち形電動工具-安全性において「トリマ」の用語となっている。日本国内主要メーカーのカタログも名称は「トリマ」となっている。

片手で作業することができ、先端に取付けたビットは約3万回転/分、使用できるビットの軸軽は6mmのみである。ルータを小型化したものであるが、刃先の切削深さを作業前に調整しておく必要がある。

トリマ― 名称

トリマとルーターとの違い

「トリマ」と「ルーター」は機能が似ているので、混同されがちです。「ルーター」の特徴は、両手で持つこと、「溝切り」に重点を置いていること、そして大型では重切削型の太いビットが使えることなどです。

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トリマの機能、特徴

トリマーはビットと呼ばれる刃を備えた先端工具を回転させて、木材を切削する電動工具。ビットを交換することで、さまざまな形状の飾り面取りや溝切りを行える。

製品によってはオプションのこともあるが、ベースの角度調整で傾斜した溝や斜めに面取りできるものもある。

手作業での飾り面取りは、不可能とはいえないまでも非常に困難な作業なので、家具などの木工で装飾性を高めたいのなら必需品だ。同様の作業を行える電動工具にはルーターがあるが、トリマーはルーターの能力をおさえて小型化したもの。片手で手軽に扱える。

トリマ― ビット 種類

トリマの用途

いちばんトリマーらしい加工は「飾り面取り」でしょう。複雑な断面もビットを選ぶだけで、クラフト的な仕上がりになります。

また「溝切り」もできます。これは棚板にガラスをはめたり、板同志の継ぎ手を組むなどの、精度の高い工作に最適です。彫り込み文字でサインや看板を作る場面では、片手で微妙な操作ができます。また続けて同じものを作る時には、テンプレートを型にします。
相しゃくり」は床板の継ぎ目などに見られますが、家具に応用したものはできます。切削の量が多いものは、両手で使う「ルーター」のほうが向いています。

単純形状で力を入れた重切削となると、カッターや丸ノコの出番になります。
トリマ― 用途

トリマ ビットの選び方

トリマに使うビットは、ルーターと共通です。軸径には6 ,8 ,12mmの3サイズがあります。たまたまトリマーのほとんどが軸径6mm専用に作られているため、6mmがトリマービットになります。ちなみに大型ルーターは3サイズとも使えます。

トリマ用の軸径6mmビットでも、図のように種類は豊富です。
大きく分けると「溝切り用」と「面取り用」のビットがあります。「溝切り用」は先端と側面に刃が付いているビットです。中でも「ストレートビット」は溝を切ったり、削り広げに便利で、出番が多い基本的なビットです。

トリマガイドやストレートガイドと組み合わせて、面取りにも利用できます。また、「アリ溝(ダブテール)ビット」は引き出しの接合部など、継ぎ手の加工に使われます。「面取り用」のビットは「コロ付きビット」のように、側面だけに刃を持つビットです。

「ギンナン面ビット」など、一回の切削で複合的な断面ができあがります。反面、使い道はやや限定されます。コロ付きのタイプをよく使う方には「替刃式」も経済的でよいでしょう。

専用の軸1本に、違う形の刃をいくつも付け替えられるものもあります。変わったところでは「フラッシュビット」。これは主に建具や内装用で、刃のない円筒部分をガイドにして、平らに削るビットです。ビットの種類が多いほど、表現の幅が広がります。しかし例えばギンナン面とヒョウタン面ではどちらかに統一するなど、計画的に使うことが大切です。

トリマ― ビット 種類-選び方

トリマーの選び方

よくある選択として「大は小を兼ねる」的な発想があります。径12mmチャックならすべてのビットが使えるというわけです。これでは賭けみたいなもので、選んだことにはなりません。

用途として「飾り面取り」がメインであれば「トリマー」、「溝切り」ならルーター」が基本的な選択でしょう。

太いビットを使った、深い切削をする場合は大型ルーターに限られます。これは内装工事や大型家具などに必要ですが、やや専門的でしょう。重さで見れば、径12mmのチャックを備えたルーターは5kgほどにもなります。

一方、トリマーで使えるのは軸径6mmのビットだけです。しかし、これも「ビツトの選択」で見たように、種類は豊富です。もし切削が足りない場合は切削回数で補うことになります。こうした削り足す頻度によっては、選択が変わるかもしれません。使いたいビットで機種を選ぶのもひとつの方法でしょう。

トリマーの良さは片手で操作できる手軽さです。重量も2kg弱と、電気ドリル並です。手軽であればこそ出番も多くなります。木工作にはびったりです。ただ、本体の握りが太いのは困ったことです。手が小さい方には、つかみづらいでしょう。その場合は、径8mmチャックの小型ルーターという選択もあります。両手操作になりますが、ハンドルは持ちやすく、軽いタイプになり、扱いがラクです。

この場合コレットコーンの交換で径6mmのビットも使えます。
つまり、手軽さの点でトリマー、または径8mmチャックの小型ルーターがお勧めです。これらにも仕様や付属するガイドなどは細部に違いがあります。使い勝手から言えば、スピンドルロックはビット交換に便利なので、付いていたほうがよいでしょう。また、ビットはどのメーカーにも共通です。インチ規格のビットでない限り心配ありません。

トリマの定番|メーカー 価格比較

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おすすめ 高儀 トリマ

高儀 EARTH MAN 電動トリマ TR-100

特徴:●刃先が見えるクリアベース ●ソフトスタート:始動時の振れが少なく安全!
付属品・セット内容:●電動トリマ本体×1 ●トリマガイド×1 ●ストレートガイド×1 ●テンプレートガイド×1 ●スパナ(大・小)×1 ●ストレートビット(6mm刃)×1 ●キャリーバッグ×1

おすすめ リョービ  トリマ

リョービ(RYOBI) トリマ TR-51 軸径6mm 628333A

サイズ:幅90×奥行103×高さ179mm
本体重量:1.3kg
取付ビット軸径:6mm
回転数:30000min-1
電源:単相100V
電流:5.2A
消費電力:500W

おすすめ マキタ トリマ

マキタ トリマ M373 チャック孔径 6mm

チャック孔径(mm):6
回転数(min-1)[回転/分]:35000
電源(V):単相100
電流(A):5.3
消費電力(W):500

トリマ の使い方

トリマ ビット交換と切削深さ調節

トリマーで切削する操作は、取り付けるビットやガイドの種類によって、かなり変わります。そこで、操作は後の「使い方」で種類ごとに解説することとし、ここでは代わりに、切削前に必要な「ビット交換」と「調節」を見ます。

ビット交換では、まず電源プラグを抜いてから、ベースを外して本体を取り出します。コレットチャツクは、六角ナット2個の締め合わせです。それぞれのナットにレンチをかけて緩めれば、ビットは抜けます。スピンドルロツクが付いたタイプでは、ピンを押して「回転止め」にし、レンチでナットを緩めます。

ビットを固定する時は15mm以上くわえさせ、振れ回りを防ぎます。またビットがない状態で締め付けるのは、中のコレットコーンを歪めるもとになります。

次にベースを取り付けて、「切削深さ」を調節します。これはベースから突き出すビットの量です。ベースの固定ネジを緩めて、本体を作業台に立てます。この時のベース位置を目盛りで読みます。

そこをゼロとして、必要な深さの目盛りまでベースをスライドさせて固定します。実際には足し算するか、または目盛りを数えることになります。
出番が多いストレートビットなどでは、幅の広いスチール尺で直読しても構いません。

トリマ― ビット交換

トリマ コロ付ビットでの飾り面取り加工

飾り面取り」はトリマーの代表的な加工です。図のような複雑な断面形状も「コロ付き
ビット」で1回に切削できます。これを例に削ってみましょう。

トリマ― コロ付 ギンナンビット
トリマーでの加工は「ならい切削」が基本です。これは定規をたどって刃を送ることを言います。この場合、板の端が定規で、コロは定規をたどるガイドです。板に対しては、常に密着させることが大切になります。 トリマーは図のように片手で本体をつかみます。

下へ押し付ける力7割、ヨコヘ進む力3割の配分です。ジグソーの要領とやや似ています。
面取りの場合は、ベースが半分しか板に載らないので傾きやすく、もう片手を添えて補うのもよい方法です。

ベースの端を板に置いてから、スイッチを入れます。起動の際の反動に備えるためです。そしてビットを板にゆっくり近づけます。ややヨコに進み、コロが本端に届いたら、そのままコロを当てて、ゆっくり一定の速さで進みます。

進む方向は、刃が切りクズを出す側です。言い換えれば、回転するビットが、下から材料をすくい上げる削り方です。こうしている限り、安定して切削できます。逆向きでは、板にかじりついてあばれます。本体がはねたり、板が飛ばされるので避けます。結果として外周は左回り、内周は右回りになります。

トリマ― コロ付 ギンナンビット2

トリマ ガイドでの飾り面取り加工

コロが付いたガイドは「トリマ ガイド」です。コロの位置を工夫すれば、既製ビットだけではできない断面形状も可能です。当然ながら、ビットはコロのないものを選びます。図はサジ面ビットで削った断面形状です。

トリマーガイドでの飾り面取り加工2
実際のトリマーガイドはもっと複雑な形で、下の図のようになっています。これを取り付けて調節することは、切削時の「刃物の位置関係」を構築していく作業です。

ひとつずつ正確に設定して、積み上げていく気持ちが大切です。取り付け・調節の手順は(1)ビットの深さを調節する、

(2)トリマ-ガイドを付けて、コロの高さを調節する、

(3)コロのヨコ方向の位置を固定する、の順です。
これは本体を幹に例えれば、枝先へ向かう順になります。
ビットの深さは切削形状の基準になります。正確に調節したら、次はコロの高さを決めます。木端の「ならい面」は切削面のすぐ下に設定することが多いでしょう。ここにコロを合わせます。多くの場合は、単にビット先から1mm離した位置でコロを固定します。本体はやりやすい向きにして作業してください。

次にコロのヨコ方向を調節します。これは「ならい面」から奥の、板の削り量を設定することになります。コロの固定ネジを緩め、調整ネジでコロとビットとの間隔を決めます。一方で、ビットの切削能力はビット径(軸径ではなく、刃の部分の径)の半分が限界です。これより多い時は、2回に分けて削ったほうが安全で滑らかにできます。位置決めしたら、固定ネジを締めてセット完了です。

トリマーガイドでの飾り面取り加工
トリマーの進め方は上記「コロ付ビットでの飾り面取り加工 」とほぼ同じ要領になります。違う点は、ビットの回転中心とコロが離れていることです。そのため、曲線をたどる時は、ジグソーのように、本体の向きも曲線に付き合っていかなければなりません。とくに小さな曲線では、削り量が変化しやすいので気を付けましょう。

面取りが板の外周にわたる場合、ひと回りした後で、もとの断面と一致しないことがあります。たいがいは固定ネジの緩みか、またはベースの密着不足が原因です。逆に、これらに気を付けるのがコツとも言えます。

トリマーガイドでの飾り面取り加工3

トリマ ストレートガイドでの溝切り

トリマー-ストレートガイド 溝切り「ストレートガイド」は板の端に平面板を当てて使うガイドです。広いガイド面で、安定した「ならい切削」ができます。また調節の幅が大きいので、板の端から離れた平行溝でも切れます。
図のような溝を加工してみましょう。

まず「通し溝」を切ってみます。ビットは「ストレートビット」を選んでチャツクに取り付けます。この場合、一度に削れる深さはビット径の半分程度が目安です。このビットに対して、ガイド面を設定します。

板の端から溝までの寸法を当てはめて、ストレートガイドを固定します。こうして調節ができたら、ストレートガイドとベースを板に当ててスイッチON。ビットは板の外です。回転が上がったら、ビットを板に当ててゆっくり切ります。進める速さはビッ卜の回転が落ちない程度です。この場合、刃の幅いっぱいを使っているので、進む方向は左右どちらでも自由です。ガイドが板から離れないようにしっかり保持しましょう。ビットが板を通過したらスイッチを切ります。

次に「止まり溝」。これは切り始めが重要です。切り始め箇所の真上にビットがくるように構え、ストレートガイドを板に当ててスイッチを入れます。そしてビットを降ろし、ベースが当たるまで穴をあけます。これをstrong>「プランジング」と言います。そのまま溝を切っていき、切り終わりはスイッチを切ってからビットを抜きます。ビットが回ったままでは、余計な部分まで切ってしまいます。

溝幅を広げる場合は、ならい面より遠い側から始めます。そして順にストレートガイドの調節幅を狭めていけば、安定した切削ができます。この時は、刃が板をすくいながら切る方向に送ります。

トリマー-ストレートガイド 使い方

トリマ フェンスでの溝切り

今度は板の外形に関係なく、真ん中に溝を掘る場合です。直線部分はベースをフェンスに当てて切削します。フェンスは、真っすぐであれば端材で充分です。

トリマー-ストレートガイド 溝切り

まず溝を墨付けして、そこから幅を取ってフェンスの位置決めをします。幅は、刃の外側面と、ベース端部の間の距離と同じです。この寸法で溝の外側に平行線を引きます。ベースは長方形になっていることが多いので注意しましょう。線に合わせてフェンスをクランプ止めにします。これで準備ができました。

トリマー フェンス 位置決め
正確に寸法を移すのは気を使うものです。代わりに、直線の内側に小さな「試し穴」をあけるのも実際的な方法です。ビットを差したまま、ベースの縁に線を引けば、そこがフェンスの位置です。この場合の穴は4箇所あけます。

固定されたフェンスに、ベースを押し付けて直線部分を切り進みます。それが終わると、曲線部分はフリーハンドでの操作になります。しかし、刃の幅いっぱいを使って切るのは、コントロールが難しいものです。

板は年輪ごとに硬軟をくり返すため、つい力が余ってしまいます。それよりは、墨線から少し離れた内側を切ってから、軽い力で削り広げたほうが無難です。そして残った中央部は、ベースをよく安定させて、刃のすくい方向に送って削ります。

トリマ テンプレートガイド 切り抜き

トリマーは溝切りだけでなく、切り抜くこともできます。テンプレートガイドは図のような円盤です。テンプレート(型板)を使って、何枚も同一形状を作る時に使います。同じことは、板を何枚も重ねてジグソーで切ってもできます。違うのは、切り口が滑らかなこと。ちょうど、カンナをかけた面と同じです。

トリマー テンプレートガイド 切り抜きテンプレート ガイド

テンプレートガイドを使ってみましょう。取り付けは図のように、ベースの中心にテンプレートガイドを置いてネジ止めします。ベースの下には3㎜ほど突き出ます。これがガイド面です。テンプレートは厚さ4㎜ほどの板をジグソーや糸ノコ盤で切り抜いて用意しましょう。ビットはストレートビットが適当です。

テンプレートと板はズレないようにクランプで固定し、下にはバルサなどの軟材を入れます。最初の挽き口としてあける穴は、切り線上を避けます。そのためには、テンプレートに導入路を設けておきます。切り抜いた形は、その部分が出っぱりますが、後でヤスリで削り取ります。テンプレートに沿って進み、一周したらスイッチを切ってビットを抜きます。

おすすめ BOOK

動画 おすすめ トリマの使い方


参考文献:
1.DIY工具選びと使い方 著者:青山元男 ナツメ社
2.DIY 道具の便利手帳 監修:西沢正和 大泉書店
3.電動工具 徹底利用術 著者:荒井 章

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