電動木彫り機、電動彫刻刀の使い方
電動木彫り機、電動彫刻刀 基本操作
持ち方は、場面に応じて自由に変えます。ただ基本としては本体の後ろを上からつかみます。これは立ち姿勢の時で、座って机に向かう作業ではペン型に持ちます。もう片手を本体に添えると安定します。しかし実際には、材料の向きをくるくる変えて保持しなければならず、材料に手を置くことが多いでしょう。
刃を進める向きは彫刻刀と同じです。代表的な彫り方は、一定の深さで進む「線彫り」、そしてスプーンのようにすくう「石目彫り」などで、この組み合わせで彫ります。しかし本体をテコにして掘り起こす操作は壊すもとです。
また、平面に刃を突き立てて無理に彫るのも負担が大きいのでよくありません。
あまり深く彫るとつっかえます。その時は、刃を戻して別の向きで彫りましょう。彫る深さはせいぜい2mm以内にしておけば、速くスムーズに切れます。また板の硬軟やモーターの能力によっても加減します。
電動木彫り機、 電動彫刻刀 文字を彫る
板に文字を彫ってサインを作りましょう。板は軟らかいホウ材や、淡い色のパイン材などが彫りやすく、人手もラクでしょう。スギはやや欠けやすいので慎重に彫ります。図柄はコピーをノリで貼って墨付けの代わりにします。彫刻表現として簡単なのは凹文字です。この場合、輪郭はきっちり正確に決めますが、凹部はやや刃物の跡を残して彫刻刀の雰囲気を出すのもよいでしょう。
小さくて軽い板には、刃の反動を受け止める台を用意します。質量として1~3kgあれば刃がよく進みます。上面はゴムで滑り止め、下面は紙で動かしやすくします。また丸く転がりやすいものにはV型の台が便利です。
彫る方向によっては逆目が立って、板が欠けることもあります。例えば円状に彫る場合などは1/4ずつに区切り、刃の向きを変えて彫れば防げます。
輪郭のすぐ内側は、丸刀で連続彫りにします。深さ一定で線をたどり、力-ブでは区切りごとに板を回して、本体を持ちやすく構え直します。
各文字の輪郭を彫ったら、その溝を広げながら掘り下げて、設定の深さ近くまで進みます。
深くなるにつれ、本体の先が板に当たります。その時は「丸すくい刀」、さらに「ロング刀」に取り替えて進みます。
最後は凹部の表面や深さの違いを整えて彫ります。隅を鋭角にするところは三角刀や平刀で仕上げます。また全体に滑らかにする時はサンドペーパーやハンドグラインダーを使います。
電動木彫り機、電動彫刻刀 メンテナンス
ビットをまめに研げば、新品の切れ味を保てます。図のような道具を揃えましょう。ビットの予備を持つていて、ためてからまとめて研ぐのも方法です。
まず彫刻刀用の砥石を用意します。数種類の溝が付いた砥石です。水をよく含ませてから、切れ刃側を研ぎます。ビットが小さくて持ちにくい時は、内径5mmほどのアルミパイプをつぶして差し込めば保持できます。
返り刃になったら、次は裏側を研ぎます。砥石は、径が合う「クシ型砥石」または「スティツク砥石」を選んで、ぴったり当てて軽く数回こすります。返りが取れたところで、できあがりです。普通、ビットの場合はツヤを出すような仕上げはしません。なお、三角刀の場合は砥石の裏の平面で研ぎ、カドで返りを取ります。研ぎ終わったビットはミシンオイルを塗つてサビを防ぎます。
スクレーパーと電動木彫り機、電動彫刻刀
図は、はがし作業用の「スクレーパー」です。力-ペットの下地のノリなどをはがすのに使います。ボッシュの製品で、作動は同じく振動式です。
これにも彫刻刀ビットが用意されています。はがし作業がメインなので、ヘラの種類は豊富なのですが、彫刻刀の種類はやや幅広のものに限られます。また、取り付け部分はボッシュ独自の方式になります。両方の作業を予定している方には便利な工具でしょう。
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*電動木彫り機の選び方、使い方、手入れについては下記の文献に更に詳細な内容が記載されています。
参考文献:
1.DIY工具選びと使い方 著者:青山元男 ナツメ社
2.DIY 道具の便利手帳 監修:西沢正和 大泉書店
3.電動工具 徹底利用術 著者:荒井 章