卓上グラインダーの正しい選び方、使い方

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ベンチグライダー イラスト

卓上グラインダーとは|ベンチグラインダー?

作業台に置けば、いつでもすぐに刃物を研げる「卓上グラインダー」。万力に固定しにくいものも自由に研げます。ポータブル型のクラインダーよりも、かえって手軽かもしれません。金属や刃物をよく使う方にはお勧めですまた、ベンチグラインダーとしての呼び名もあります。

英語:Bench grinder

卓上グラインダー 名称

卓上グラインダーの機能、特徴

卓上グラインダーは左右に粒度の違う、大きな回転砥石を備えることから「両頭グラインダー」とも言われます。径が大きくなるほど、材料に当たる面が平らに近いものとなります。それを正面に向け、研ぎ角度を見やすくしています。
卓上型の電動工具には、広いテーブルが付き物ですが、研削研磨ではさまざまな角度で使うために、小さな支持台のみとなります。この支持台(ツールレスト)を支点として材料を移動させるので、微妙な加減がつけられます。これが支持台の優れた点です。

砥石の種類は少なく、荒研ぎ専用の単機能研削機といった性格です。静かな回転音の中で、落ち着いて刃物の修正をするのが本来の使い方でしょう。

卓上グラインダー 機能砥石の特定の部分だけを減らさないよう材料を左右に動かしながら研削。材料を安定させたい時はツールレストを利用

卓上グラインダーの用途

卓上型の利点は、固定しにくい小さな材料でも自由に研削・研磨できることです。支持台の上でゆっくり外形を整えられます。大きな回転砥石はたっぷり使えて惜しげありません。何ミリも削り落す重研削も難なくこなせます。

金属の切り口にはバリが付き物。そばに卓上グラインダーを備えておけば、切るたびにさっとバリ取りができます。金属も身直な工作材料になるでしょう。また砥石に当てる角度が見やすいのも長所。刃物の荒研ぎによく使われます。「焼き入れ」された硬い刃物も研げる反面、柔らかいアルミは目詰まりします。

卓上グラインダー 用途

卓上グラインダー 砥石の選び方

砥石がすり減ってラベルの近くまで小さくなると、表面の周速度も遅くなります。このあたりが交換時期と言えます。砥石は粒度と直径を指定すれば購入できます。粒度は36~120番があり、普通は36と60番が付いています。

また、ノコ刃を研ぐためには、薄手の砥石もあります。卓上グラインダーには砥石の種類もさほど多くないので、もとと同じものに交換することが多いでしょう。

そこで砥石の交換作業を見てみましょう。一般的な径150mm程度のサイズなら、そう難しいものではありません。まず電源プラグを抜き、安全カバーを外します。

中心にあるナットを緩めれば砥石は取り出せます。メガネレンチが使いやすいでしょう。ただし左側砥石のナットは左ネジ、右は普通の右ネジです。緩める向きに注意しましょう。また、たいがいの機種はスピンドルロツクがありません。

ナットを緩める際は、砥石と支持台とのあいだにウェスを詰め込んで回転止めにします。ウェスはクサビ状にして効かせます。反対側の砥石にあるナットにもレンチをかけて緩める方法では、片側が締まり過ぎになります。

新しい砥石を付けて組み立てます。砥石はぶつけたり落したりしないよう大切に扱います。またインナーフランジにはキーの噛み合わせがあるので、確実に合わせましょう。ナットはいったん指締めにして、砥石の座り具合を確かめてからレンチで締めます。安全カバーなど、すべてを組み立ててからスイッチを入れ、異常な振動がないことを確かめます。

卓上グラインダー 砥石 交換
実際の作業では、あらかじめ支持台とプレートを緩めて、円の外側にずらしておきます。新しい砥石のほうがすり減っていない分、径が大きくなり、ここにつかえてしまうからです。ほかが組み立てられたら、この再調整をします。

支持台は砥石から1~2mmのすき間をあけて水平に固定します。プレートも同じすき間をあけます。このプレートはカバー内に飛ぶ砥粒をせき止めています。

卓上グラインダー 支持台 調整

卓上グラインダーの選び方

卓上グラインダーのおもな用途は、金属端面の研削と刃物の荒研ぎで、やや限られています。ディスクサンダーに対しては、研削の正確さが魅力です。また刃物を研ぐ機会が多い方は「刃物研磨機」とも比較したくなります。

これは一方の金属研削とどちらに比重を置くかの問題です。手研ぎも楽しみのうちであったり、ある程度汎用性をという向きには、この卓上グラインダーがよい選択でしょう。

卓上グラインダーのサイズは、砥石径125~305mmがあります。しかし単相100ボルトで使えるのは205mmまで。これを越えると3相交流になります。お勧めは径150mmで取っ手付きのタイプです。これなら重さ10kg以内なので、持ち歩いて使えます。研ぐ時だけ作業台の上に置き、あとは収納する。このほうが作業台が広く使えるでしょう。ちょうど糸ノコ盤と同じ使い方です。

この場合、取っ手の有無は作業の程度も意味します。取っ手のないタイプは強力なモーターを内蔵し、材料をガンガン押し付けて研ぐ「重研削」用です。そのために、しっかりした台ヘボルト締めする「据え付け」専用としています。専門的な使い方をする方に適したタイプです。

卓上グラインダーの定番|メーカー 価格比較

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おすすめ マキタ 卓上グラインダ

マキタ 卓上グラインダ 150mm GB602W

砥石外径:150mm
砥石厚さ:右16mm、左6.4mm
砥石内径:12.7mm
回転数:(50Hz)2850、(60Hz)3450回転/分
電源:単相100V
電流:2.8A
低各種強く:250W

おすすめ リョービ 卓上グラインダ

リョービ(RYOBI) 両頭グラインダ 砥石径150mm TG-61 632500A

砥石径:(外径)150mm、(内径)12.7mm、(厚さ)19mm
回転数:(50Hz)3,000min-1、(60Hz)3,600min-1
電源:単相100V
電流:4.0A
消費電力:270W
定格使用時間:30分
電源コード:2m

おすすめ 日立工機 卓上グラインダー

日立工機 軽便グラインダー 砥石径150mm のみ/鎌/包丁等刃砥ぎ NTG-150

トイシ寸法(mm):150×16×12.7
粒度:36・60
結合度:N
電流(50/60Hz)(A):2.0/1.8
回転数(min-1):(50Hz)3,000・(60Hz)3,600
コード:2心・2.0m
標準付属品:レジノイドトシイ・スパークブレーカ

NTG-150 日立工機 150mm 軽便グラインダ
価格:18662円(税込、送料別)

卓上グラインダーの使い方

 卓上グラインダーの設置

卓上グラインダーでの作業は、ほかの卓上機よりもやや低めにしたほうが安心感があります。姿勢としても、両腕のわきを引き締めて材料を構えるのに好都合です。支持台がウェストの高さぐらいにあれば使いやすいでしょう。また高い場所に置くと、砥粒を浴びることにもなりかねません。

卓上機の基本で、台にボルトを貫通させて固定します。しかし、取っ手が付いたコンパクトな機種は固定せず、機動性を活かしたほうがよいでしょう。棚に収納して、使う時に取り出す使い方です。この場合は、作業するうちに振動でわずかずつ移動してしまうので、ゴム板を敷いたほうが確実です。

刃物の荒研ぎに備えて、水容器があれば便利です。左右どちらの砥石を使っていても手が届くように、真ん中にあれば申し分ありません。機種に専用のスタッドもあります。買い求めるのも、参考にするのもよいでしょう。

置く環境も気を付けなければなりません。金属の研削では火花が出るので、引火性の溶剤やガスを使ったり貯蔵している場所は避けます。

また切りクズが落ちたところは、粒状にサビになります。サビを嫌う製品からは遠ざけたほうが無難でしょう。

卓上グラインダー 設置方法

卓上グラインダー基本操作

砥石は手前に向かって回転しています。材料の保持が不安定になると、手前にはね返って来るので注意が必要です。材料は必ず支持台に載せるか、または当てて保持します。しっかり握って、軽く砥石に当てましょう。

そのまま支持台に沿って左右に移動させます。砥石の幅いっぱいを均一に使います。つまり砥石の表面をいつも平らにすり減らすのが、使いやすい状態を保つコツです。一箇所をえぐってしまうと砥石が使いにくく、また側面を使うと砥石を割る原因になります。まれなことですが、割れた破片は手前に飛びます。

普通、2つの砥石は左右で粒度を変えてあります。粗い砥石で大まかな形に研削し、細かいほうで研磨して整えるのが基本です。そうすれば、軽く当てていても速く、安全に、そしてきれいに仕上げられます。また目詰まりも防げます。

砥石の正面は、材料や砥粒、まれに砥石の破片が飛んで来る可能性があります。
そこには顔を出さず、砥石の側面から見るようにします。結果として斜めに構える姿勢になります。また目を守るために防じんメガネは必ず装着してください。長時間の作業には防じんマスクも必要です。

卓上グラインダー 操作

卓上グラインダーの使い方 金属バリ取り

「バリ」は金属を切つた際に、刃に引きちぎられて残った跡です。カドがするどく立つているので、ケガのもとになります。バリ取りでは普通、端面に向かってカドを落します(図のA)。

しかし外形寸法がシビアで、端面をいじれない時には逆方向に研ぐこともあります(B)。またグラインダーの研削でもややバリが残るので、なでつけるように研磨して仕上げます。

卓上グラインダー 金属バリ取り
材料の状態によって、ケガキ線の外側に削りしろが残つている場合は、外形を研いで整えます。材料を支持台に密着させて動かし、端面を垂直に仕上げます。

この時に下側にはバリができます。ここはカドを面取りして落します。材料に4~5mmの厚
さがある場合は、材料の先端を斜め下向きにして支持台に当てます。 3mm以下の薄いものでは砥石とのすき間に入ってしまうため、先端上がりに当てます。

このように先端を浮かせて保持していると、材料が飛ばされやすいので注意が必要です。支持台にしっかり当てて、砥石には軽く触れる程度で研ぎましょう。また面取りの削り量が少なければ、材料を上から垂らすような保持方法もできます。バリ取りの最後に、なでつける作業はこの方法になります。

でき上がりのきれいさは、面取りした細い線が一定幅に連続することにあります。それには、材料を均一の押し加減と速さで動かすことが大切です。さらに砥石の表面が平らであれば、この作業もやりやすくなります。ただ砥石でのバリ取りや面取りは荒研ぎであって、仕上げではありません。ケガを防ぐのが主目的です。滑らかさが必要な場合はサンドペーパーやサンディングディスクを付けたディスクグラインダーなどでの研磨を組み合わせます。

 細い丸棒を面取りする場合は、横から支持台に載せて指で回転させます。両手でとぎれなく回します。また材料が小さくて持ちにくい時や、手が砥石に近づきすぎる際はバイスプライヤーにくわえて保持します。いずれも必ず材料やバイスプライヤーを支持台に当てて、しっかり安定させることが大切です。

バリでのケガが心配であれば「革軍手」をはめます。綿の軍手はバリのギザギザが吸い付いたり、砥石に巻き込まれやすいので使いません。

卓上グラインダー 金属バリ取り1

卓上グラインダー 刃物の「荒研ぎ」

ここでは、傷んだカンナ身を例にして、刃物の「荒研ぎ」を見ていきましょう。図のような刃の修正は研ぎ落し量が多くて、手では研げません。こんな場合に卓上グラインダーで、おおざっぱな形を作っておくのが荒研ぎです。

丸刃(まるば)」は、刃角が広がり過ぎて切れ味が悪いので修正が必要です。手研ぎの手が不安定のまま研いだ時などはこうなります。また「中高(なかだか)」は、カンナをかけても均一に切れない状態です。

そして「刃こぼれ」は、刃が欠けてしまって木材をキズつけやすい刃です。どれも荒研ぎで直すのが早道です。卓上グラインダーでの荒研ぎでは、図のようにあまり削り過ぎないところで終わりにします。これ以上のこまやかな研ぎは「手研ぎ」で行います。

このなかでも「刃こぼれ」の修正はいちばん研ぎ落し量が多く、それだけに手研ぎの労力を軽減できる作業です。この修正作業をしてみましょう。まずカンナ身の欠けたところまで直線に研ぎ落します。前もって油性ペンで、切れ刃の幅を2本の直線でひと回り引いておけば、後で目安になります。カンナ身を支持台に平らに置き、軽く砥石に当てながら、左右にずらします。砥石の粒度は粗いほうを使います。

卓上グラインダー 刃物の「荒研ぎ」

これで火花とともに安定して削れます。 直線になったら、次は切れ刃をもとの角度どおりに研ぎます。止まっている砥石の表面に切れ刃を当て、研ぎ角度の目安をつけます。支持台との位置関係を頭に入れてからスイッチON。その角度を守って、支持台を横にたどります。

時々裏返して当たり具合を確かめ、角度を調整します。円筒に当てているので、「刃先」と「しのぎ」部分ではやや角度が変わります。

そして刃先はわずかな厚さに研ぎ残します。表から見てわかる角度としては、砥石の表面に付いて1周してきた火花が1/3ほどカンナ身の上を流れるくらいの角度です。

卓上グラインダー 刃物の「荒研ぎ」2
比較のため、刃角が大きい「タガネ」の研磨を見てみましょう。刃先が支持台のすき間にはまり込む恐れがなければ、前下がりに保持しても大丈夫です。このほうが研ぎ跡が上になって見やすく、角度の調節はラクになります。

ただし、このような保持ができるのは刃角が大きい刃物に限られます。 夢中になって研いでいると、刃物が焼けることがあります。紫色に変色した部分は焼きが戻ってしまった状態です。こうなるとさらに研ぎ直すしかありません。

これを防ぐため、作業中は刃物をこまめに水に入れて冷やしましょう。水の中でよく振るのが効果的です。また、容器はすぐ手が届くところに取り付けておきましょう。なおこれに関連して、砥石に水をかけたり含ませたりするのは危険です。

冬場には凍結によって砥石が割れる場合があります。また油は砥石の結合剤(接着剤)成分を損ないます。

卓上グラインダー たがね 「荒研ぎ」

 卓上グラインダー メンテナンス

最も大切なのは、砥石のコンディションを整えることでしょう。目詰まりや形の偏摩耗が起きたら、「ドレッシング」や「形直し」をしましょう。

ドレッシング」とは、アルミなどの軟材が詰まってツルツルになった砥石の表面を、砥粒ご
と削り落して、新しい砥粒を表に出すことです。同時に表面を平らに「形直し」して仕上げるので、このふたつの作業はあまり区別しません。

道具は「ダイヤモンドドレッサー」を使います。軟鉄の棒の先端に固いダイヤを埋め込んだ専用工具です。これを回転している砥石の直径方向に向けて、支持台に当てます。そして砥わの出っぱったところを、軽く突き刺しては移動します。

砥粒がパチパチと手に当たるので、革軍手をはめたほうがよいでしょう。目詰まりの光沢が消えたら、今度は軽く当てて左右に移動し、表面を平らにならします。仕上げに鉄板の端面を平らに当てて、浮き気味の砥粒を飛ばします。

 軟材が目詰まりのもとです。びっしり詰まる前に、ちょっと研いだら鉄板を研ぐというように、交互に使えば防げます。そばに使い古したマイナスドライバーなどを用意して、ドレッサー代わりにしてもよいでしょう。

卓上グラインダー 砥石の修正

動画 おすすめ 卓上グラインダーの使い方

参考文献:
1.DIY工具選びと使い方 著者:青山元男 ナツメ社
2.DIY 道具の便利手帳 監修:西沢正和 大泉書店
3.電動工具 徹底利用術 著者:荒井 章

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