リレーアタック車盗難とは
スマートキーから出る微弱電波を狙うのが「リレーアタック」と呼ばれる犯罪方法のことです。 英語:relay attack
スマートキーを装備した車に適用されます。盗難は、スキャナー/アンプとデータ受信機/送信機として機能する2つの中継器を持った最低2人の窃盗犯を必要とします。
これらの中継器は車のキーと通信し、車のドアの開閉信号を傍受してエンジンを始動します。キーがどこにあるかは問題ではありません。家の中、事務所の中、または所有者のポケット、財布、ファイルの中などにある場合は、キーから数メートル離れた場所からでも中継器(スキャナ/アンプ)を介して信号を取り込むことができます。
信号の増幅は非常に強いので、車の隣の第2の受信機/送信機に数百メートルまでの距離で転送することが可能です。
車は所有者がオリジナルの鍵を開けると誤判断し、信じられないほど速い方法で車を盗難することができます。
2012年以来、高級車だけでなく世界中のすべてのメーカーの車にキーレスシステムが搭載されており、すべての自動車ブランドがこのタイプの盗難にさらされています。
リレーアタック 動画
リレーアタックの仕組み
具体的なリレーアタックの仕組みは下記のとおり。
通信に使用されているのが微弱な電波。キーから車両へは315MHz帯の電波を常時出しています。ちなみに、車両からキーへの電波は125/134kHzです。電波の届く範囲はせいぜい3mくらい。信号は暗号化されています。このため、スマートキーは解読したりコピーしたりすることは困難です。
そこで考案された最新盗難の手口が「リレーアタック」になります。スマートキーの微弱な電波を他の周波数に変換・増幅して中継。受信機で元の周波数に戻します。すると、スマートキーが離れた場所になっても「所有者が近くにいる」と車両が判断してしまうのです。
ターゲットとなったクルマは正規のスマートキーが近くにあると誤判断。ドアを開けたりエンジンをかけらたりできる状態になってしまいます。電波を「中継=リレー」して「犯行に及ぶ=アタックする」というわけです。
リレーアタック車盗難防止対策方法
警察庁によると、16年の自動車盗の認知件数は約1万1600件でピーク時に比べ、2割以下となった。鍵をかけた状態で被害に遭う「キーなし」が7割超を占める。窓ガラスを割るなどして車内に侵入し、配線を直結させてエンジンをかけて盗んだり、自動車盗難防止装置「イモビライザー」を特殊な機器で無力化させたりするのが主な手口。リレーアタックによる被害件数は不明だ。
このため警察庁は都道府県警にリレーアタックが疑われる事案の情報共有を呼びかけるとともに、自動車メーカーにも技術面で対策を検討するよう要請した。欧州などでも被害が発生しており、同庁担当者は「海外の事例調査も進める」としている。
トヨタ自動車は13年度以降にフルモデルチェンジした全車種に、リレーアタックの被害を防ぐ技術を導入したが、別の自動車メーカーの広報担当者は「十分な対策は取れていない」としている。
リレーアタック対策ユニット
色々な「リレーアタック」防止対策が考案されています。
例えば
①スマートキーを保管する時に金属缶、スチール缶に入れて電波を遮断する。
②ハンドルロック
③リレーアタック対策用盗難防止装置の取り付け
リレーアタック対策用カーセキュリティー装置(リモコン付きVIPER)を設置すればリレーアタックを仕掛けられてもVIPER本体は停止せず、サイレンを鳴らして威嚇できます。
しかし、価格も1000円以下で購入できるリレーアタック対策キーケース(電波遮断ポーチ)が一番 実用的です。
リレーアタック対策キーケースの選び方
アルミ製の電波遮断ポーチを使用してスマートキーからの発生する電波を漏れないようにスマートキーを丸ごと電磁波シールドのケースで囲ってしまうという手法です。
電子機器の電磁波シールドの原理
金属は電磁波をシールドする(反射させる)ので筐体を金属のように導電化することによってケース内に電磁波を閉じ込めてしまう、 下の表は電磁波シールドに使われる金属とその性能表です。銀は高性能だが、高価なので銅やニッケルやアルミニウムが使われることが多い。(電子機器のケースのことをハウジングや筐体と呼びます。)
※1:比導電率/比透磁率は電磁波の反射損失の度合い。 この値が大きいほど電磁波の反射損失量が大きい。(シールド性能が高い)
※2:比導電率×比透磁率は電磁波の吸収損失の度合い。 この値が大きいほど電磁波の吸収損失量が大きい。(シールド性能が高い)
電波遮断ポーチ 選び方のポイント
スマートキー用電波遮断ポーチはオートバックス等のカーショップで色々なタイプが販売されています、お好みのデザインを選んでください。
又、アマゾン、楽天等のネット通販でも購入可能です。但し、注意したいのは日本製を選んで下さい。
もし、電波遮断効果がない、もしくは少ない中国製 電波遮断ポーチを選んだ場合は最悪です、あっと言う間に高価な貴方の車が盗難されてしまいます。
その点、日本製は安心です。
又、RFID電波遮断用シートであればICカードのスキミング防止も可能です。
RFID(Radio Frequency Identificationの略称)とは、「タグ」と「読み取り装置」の間で電波の一種である電磁波を交信させて、情報を読み取ったり情報を書き換えたりするシステムです。RFタグは、メモリが内蔵された記憶媒体です。数ミリ程度の大きさですが、メモリには電子情報を入力したり消去したり書き換えたりすることが可能で、これらは電波(電磁波の一種)を用いて行います。RFタグはICタグと呼ばれることもあります。
スマホ用電波遮断ポーチ
又、公共施設 病院などでスマホの電波を完全に遮断する 電波遮断携帯圏外ポーチ でも代用が可能です。
スマホ用電波遮断ポーチ おすすめ品
リレーアタック対策キーケース
アマゾン | 楽天 | ||
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アマゾン おすすめ リレーアタック対策キーケース
現在、2019年3月時点でのアマゾンのおすすめ 電波遮断ポーチは下記のとおり。最新版を知りたい方は画像をクリックしてください。
楽天 おすすめ リレーアタック対策キーケース
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トヨタの「リレーアタック」の対策済 車種
トヨタの新しい「リレーアタック」の対応策は「スマートキーが節電モードに設定することが可能である、スマートキーのボタン操作で電波が飛ばないような対策がなされている。
少し手間になるものの、考えてみれば一番簡単な対策である。リレーアタック防止機能で無く「節電モード」としてるがトヨタらしい。
現時点でスマートキーの節電モードが確認されたのは2012年12月発売となった先代クラウン以降のトヨタ車&2016年のインプレッサ以降のスバル車。
リレーアタック対策キーケースの使い方
使い方はいとも簡単、スマートキーを電波遮断ポーチを入れるだけ。
但し、注意すべきことは二つ。
サイズが適切か、あまり小さいサイズだとスマートキーがはみ出して電波が漏れる可能性があります。
次は使用頻度が高いと中の電波遮断用シート(アルミ)が破損してそこから電波が漏れる可能性があります。
まとめ
車両窃盗手法『リレーアタック』用の窃盗用装置が中国で出回り始めた。またリレーアタックに使用される専用道具は、中国製で約20ドルほどで購入できるとの事のでリレーアタック対策が必須です。
現状では電波遮断ポーチがベストです。 電波遮断ポーチなら1,000円以下で買ええます。
しかし、窃盗団もプロ、新たな手口として超高性能の中継器を開発して僅かな微弱な電波をキャッチして増幅して『リレーアタック』する恐れがあります。
そんな手口が使用された場合の参考資料が下記の電磁波シールド性能表です。電磁波シールド性能が高い電波遮断ポーチを選んで下さい。
電磁波シールド性能の表し方
電磁波シールド性能はデシベル(dB)を使って表します。
電磁波がシールド前とシールド後でどれくらい減衰したかを相対的に表わす単位で、以下の計算式によって導き出されます。
デシベル(dB) = 20log10(E0/E1)
E0:シールド材が無い時の電界強度(V/m)
E1:シールド材を透過した電界強度(V/m)
デシベルとシールド率と減衰量の関係は以下のとおりとなります。デシベルで表すと計算が容易で扱いやすくなります。