ランダムオービタルサンダーの使い方
ランダムサンダーの使い方①サンドペーパー取り付け、交換方法
構造上、クランプなどを設けるのが難しいため、ランダムオービットサンダーのサンドペーパーの固定方法はすべてマジックテープ式。残念ながら、市販の紙ヤスリをカットして装着することはできない。
専用のサンドペ-パーを使用する必要がある。マジックテープ式なので交換は非常に簡単。それまで装着されていたサンドペーパーの端の部分を持つてバリバリとめくればOK。次のペーパーは穴の位置を合わせて押しつけるだけでいい。
パッドとサンディングペーパーの穴の位置を合わせることがとても重要
サンディングペーパーに浮いた部分ができないように確実に全面をパッドに密着させる
ランダムオービタルサンダーサンダーの使い方② 基本操作
ランダムサンダーは、材料との接触面が回っています。本体がやや傾くだけでも左右に振られ、片手では保持できません。ふたつのハンドルを両手で握るのが基本です。必ずスイッチを入れてから材料に当てます。材料に載せてONにすると、駆け出してしまいます。使い終わりも、回転が止まるまで待ちます。
進める方向は左右でも前後でも自由です。平らに置けば、その位置で安定するので、その姿勢を守って移動させます。これが正確な平面を研ぐ基本です。広い面の荒研ぎでは、わずかに前傾・後斜をくり返して、サンダーの力で左右に進める方法もあります。手が遠くなるので、片手は本体の頭をつかんで押し付けます。
これはペーパー面が密着しないので、仕上げまで続けていると研磨面はかすかに波打った状態になります。また途中で滞らせず、均一な速さで進めましょう。
小さな面や曲面の場合はペーパーの左半面を軽く当てて、反動を受け止めながら安定させて研ぎます。材料の固定も大切になってきます。なおペーパーの交換では、図のように「集じん穴」の位置をしっかり合わせて貼ります。
ランダムサンダーの使い方③ 段差の研ぎ落し
例として、図のようなガーデンテーブルにできた段差の研ぎ落し作業をしてみましょう。この段差は誤差や材料の狂いで現れることもありますが、むしろ最初から「研ぎ落し」を前提にして組み立てることもあるでしょう。
まず脚の木口(こぐち)が突き出ている部分を研いでみます。ここは木材繊維を横断して研ぐので、向きによってはカドが傷みます。カドをむしってしまわないように、ペーパーの左半分を当てて、なでつけるように研ぎます。左を当てる理由は、右回転の反動を手元に導いて保持しやすくするためです。使用するペーパーは80番が適当でしょう。研ぎ加減もしやすく、すぐに研ぎあがります。
ランダムサンダーの使い方④ オイルフィニッシュ 仕上げ
クラフト作品の仕上げには、塗装の他にも「オイルフィニッシュ」や「ワックスフィニッシュ」などの手法があります。木の繊維に植物性オイルやワックスを塗って磨き込む仕上げです。
しかし広い面を手で仕上げるのは大変です。代わりにランダムサンダーを使えばラクに磨き上げることができます。
オイルフイニッシュの例として、「ワトコオイル」で磨いてみましょう。と言っても、狭い部分や箱の中は丸いパッドが届きません。図は広い平面を持ったローチェストの作品です。最初はワトコオイルを全体にたっぷりハケ塗り。
色味は好みで選びます。 15分放置してからもう1度塗り、すぐにランダムサンダーでウェット研磨します。ペーパーは400番を付けます。研磨と言っても、木材繊維を立ててすり込む作業です。これをウェスでふき取れば、滑らかな仕上がりになります。
さらにペーパー交換してバフ研磨すれば、木目が生きた作品になります。 このままでも温かみのある質感が魅力ですが、数年で退色してきます。そしたら同じ作業をして保つのが本来の楽しみ方です。表面を保護したい時には、ワックスを塗る方法もあります。ツヤが出るので好みは分かれます。これもバフを使って、同じ要領で磨きます。塗装とはまた違う味わいをお試しください。
次は天板の段差を落しましょう。サンダーの垂直を意識して、平らを保持したまま出っぱり部分に当てます。そして移動させ、周辺の平均的な平面に研ぎつないでいきます。ペーパーの番手は、研ぎ減らす量が多ければ60番、1mm程度なら100番から始め、240番で仕上げます。
こうして段差を見つけしだい、そこを解決する方法だけでは、天板全体としては平面にはなりません。時々スチール尺を当ててすき間を見ながら、目立つところを研ぐようにして整えます。
サンダーがけのコツは、なるべく粗いペーパーで荒研ぎのうちに平面を出すことです。荒研ぎでは細かい研ぎキズなどは気にせず、大づかみに面を作り出していきます。そして仕上げでは研磨面の「荒れ」だけを直すという要領です。
コーナーサンダーとランダムサンダー
奥まったところや、狭い範囲を研ぐには「コーナーサンダー」があります。三角形のパッドが隅々まで届きます。
しかし小さなパッド面だけで、すべての場面をまかなうわけにもいきません。ちょうど、ランダムサンダーが研ぎ残してしまうような場所を補うのに最適です。組み合わせて使つてはいかがですか。
ランダムアクションサンダー用アクセサリー
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ランダムオービタルサンダーの故障修理
ランダムオービタルサンダー等の電動工具の共通する故障事例、原因についてご紹介します。
ランダムオービタルサンダー等の電動工具の故障で多いのは異物、ゴミによる接触不良、異音等です。一度、分解掃除するのが一番、簡単な修理方法です。廃棄する前に一度、試してみてください。又、修理部品もネット販売もされている場合もありますので劣化した部品等の交換を自分で行えば安く修理が可能です。但し、分解は自己責任でお願いします。
ランダムオービタルサンダー カーボンブラシ摩耗
モーターに電気を送る「カーボンブラシ」の摩耗の原因によるパワー劣化も多いです、カーボンブラシは消耗品ですので徐々に摩耗してきます。定期的に点検して交換目安である限界摩耗線に近づいてきたら交換してください。
点検、交換方法は取扱い説明書に記載されています。
カーボンブラシ種類
カーボンブラシには番号(№)があり、電動工具によってカーボンブラシ違います。
カーボンブラシの番号はカーボンブラシに刻印されております。
ランダムオービタルサンダー モーター劣化
カーボンブラシを交換してもパワーが回復しない場合は、モーターそのものの原因が推定されます、自分ではメンテナンスが難しい方はサービスセンターに相談してください。
ランダムオービタルサンダーでモーターが劣化する原因の大半は異常使用です。下記のように正しく使用してください。
モーター劣化防止
トルクの低いランダムオービタルサンダーで負荷のかかる作業をするとモーターに大きな負担がかかります。モーターに大きな負荷がかかるので煙がでたり途中で止まってしまうこともあります。決められた連続作業時間を超えたり、モーターに負荷をかけすぎると故障の原因にもなりますので無理な「荷が重過ぎる」作業はしないでください。
ランダムオービタルサンダー 電気系の導通不良
全く動かない場合の原因としては電源スイッチの接触不良、ヒューズ切れなどが要因です。自分で修理するのは困難な方はメーカーサービスなどに修理を依頼します。
ランダムオービタルサンダー 異音が発生
モーター部など機械内部から異音がしたり、変な臭いがする場合は直ちに使用を中止して下さい。そのまま使用すると発火、発煙の恐れがあります。サービスセンターなどに修理を依頼しましょう。一度クリーニングし、再度作動させてみてください。
分解できるかたは内部のギヤの破損およびベアリング摩耗、グリス劣化を点検してみて下さい。
ランダムオービタルサンダー 故障事例
不良現象は動作せず、パワーが弱く研磨できず。
原因は研磨クズがベアリングに入り込み、摩耗した為、修理はベアリング交換
詳細な内容は下記のサイトを参照してください。
まとめ
ランダムオービタルサンダーは電動サンダーの基本工具です、DIYを始めるにあたって最初に揃えておきたい道具のひとつです。サンダーを使う場面は木材の表面を綺麗に整えるだけでなく、家具リメイク時の塗装剥がし加工に使用します、作業時間を大幅に短縮できる便利な道具ですが、木の粉や音は出てしまいますのでその点に注意してランダムオービタルサンダーを購入してください。
*研磨研削系電動工具の共通な内容は下記の記事に詳細に記載しています。
関連記事:研磨研削系電動工具の選び方、使い方、手入れ【図解】
参考文献:
*ランダムオービタルサンダー工具の選び方、使い方、手入れについては下記の文献に更に詳細な内容が記載されています。
1.DIY工具選びと使い方 著者:青山元男 ナツメ社
2.DIY 道具の便利手帳 監修:西沢正和 大泉書店
3.電動工具 徹底利用術 著者:荒井 章