噴霧器の使い方
植物に発生した病害虫を駆除するため、薬剤を希釈した薬液を、細かい霧状にして散布します。また、液肥などを葉にまくこともあります。
噴霧器を使うときには、使用の前にきちんと噴霧できるか確認することと、使用後によく洗浄することが大切です。
複数の種類の薬剤を1つの器具でまくことは可能ですが、除草剤は成分が残っていると植物に悪影響があるので、器具は使い分けたほうがよいでしょう。薬品は、説明書をよく読み、正しい希釈率で使用することが大切です。
薬剤の散布時は、マスク、手袋、帽子、眼鏡を着用し、散布後すぐに着替えて洗濯します。
散布前の噴霧器点検
蓄圧式噴霧器を使って、薬剤を散布するときには、まず器具が間違いなく動くかどうかの確認をします。薬を入れてから不具合に気づいてノズルの詰まりを掃除したり、パッキンを交換したりするのでは、安全面からも手順のうえでもマイナスが多くなります。
まずは、ただの水を入れて噴霧テストをしてみましょう。このときあまり圧力をかけてしまうと、うまくチェックができないので、加圧は弱めにします。

噴霧器の点検 画像出典先:園芸道具の使い方と栽培テクニック
噴霧テストして不具合が発生した時はまず、はじめにノズルの掃除をして見てください。
ゴミ等が付着している可能性があります。

噴霧器のノズル点検
散布用薬剤の薬剤の作り方
薬剤には、希釈して使う液体状の乳剤やフロアブル剤(水和剤を液状にしたもの)と、水に溶かして使う粉状の水和剤があります。水和剤の場合、1ℓほどの量なら、特に練って溶かす必要はありません。
つくった薬液は、使いきることが原則です。必要な薬液の量を計算し、薬剤を正確に量りましょう。

希釈液を作る

水和剤を溶かす
噴霧器 使用前の安全保護具の着用
使用前のチェックが終了したら、散布作業を行います。薬剤散布の場合、できるだけ肌を見せないような作業着、マスク、保護眼鏡を着用して行いましょう。

噴霧前に安全保護具の着用をする
画像出典先:家庭菜園、農園道具の便利帳
噴霧器 基本的な使い方
薬液を噴霧器に注ぎ込む。多量の場合は、注ぎ囗のついたバケツを使って薬液をつくっておくと便利

画像出典先:園芸道具の使い方と栽培テクニック
手動ピストンを動かして加圧する。薬の量に合わせてポンピングの回数を加減する。
噴霧器の使い方 ポイント1
早めにまけば、小範囲でよい
芽の先端や、一部の枝などに病害虫を見つけたら、すぐに薬をまいて駆除してしまいましょう。このときは、植物全体に噴霧する必要はありません。病害虫にやられた個所だけを手当てします。
早期発見をすれば薬の使用は少しですむわけですから、育てている植物にはどんなとき病害虫が発生しやすいかをあらかじめ把握し、毎日の手人れのたびに、葉裏などを観察しておくことが大切です。
噴霧器の使い方 ポイント2
日ざしや風の強いときは散布しない
日ざしの強い時間帯は、水がレンズの役目をして葉焼けを起こすので、水やりと同様に、薬剤の散布も行いません。特にナスやバラの仲間は葉焼けしやすいので注意しましょう。
また、風の強い日も、目的以外のところまで薬剤が飛散しやすいので避けます。
雨が降っているときも普通は散布は行いませんが、薬は2~3時間で乾くので、空模様と相談して天気がもちそうなら作業を行ってもよいでしょう。
なお、灰色かび病などのかびによる病気は、雨が降るときに胞子を飛ばします。このため、雨の直前に殺菌剤をまいておくと効果的です。
噴霧器の使い方 ポイント3
どのくらいまけばよいか
散布の量は、まきたい範囲や、病害虫による被害状況によってもさまざまです。大事なのは、多量にまくことではなく、葉の裏など病害虫の発生した個所に的確に散布できるかどうかです。
また、噴霧に使う器具によって、必要とする薬液の量も異なってくるので、新しい器具を購入したら、まず水などを入れて確認することをおすすめします。
その場合は、「1歩、2歩」と自分の歩数を数えながら散布し、10歩歩く間にどのくらいまいたか、タンクに残った水の量ではかります。これにしたがって、自分の庭に必要な量を把握しておきましょう。

噴霧器の散布量
噴霧器の場所別 使い方 ポイント4

大きな木への噴霧器による撒布 画像出典先:園芸道具の使い方と栽培テクニック
噴霧器による垣根への散布

噴霧器による鉢への散布
噴霧器で車、バイクの洗車
自宅で洗車をするときに手軽にできる方法として蓄圧式噴霧器を使用する方法があります、コレなら電源もいらないし、水タンク付きなのでどこでも使える。
高圧洗浄機には負けるが水圧もそれなりにあります、水圧が必要なら電動式噴霧器を購入すれば蓄圧式より水圧は高い。
噴霧器 洗車 手動
蓄圧式噴霧器を使用すれば簡単に洗車ができます、泡洗浄もできるタイプも販売されています、空気加圧式の本体に、水と洗剤を入れてポンピング。加圧された「泡」や「水」が、勢いよく噴射します。電源も使わず、水場のない所でも場所を選びません。スペースの無い場所での洗車から、本格洗浄まで、らくらく洗車が可能です。
マルハチ産業 お掃除用 ポンプ式 EX 7L
Amazon’s Choice商品です、すぐに発送ができて、評価が高く、お求めやすい価格。
価格: ¥3,894
電源・電池不要。水道設備の無い場所での洗車や散水に便利なポンプ式の水圧クリーナー。
5種類の水流が選べるシャワーヘッドと広い面や高いところが洗える大きめのブラシ付き。ワンタッチで簡単着脱。
ブラシから水が出るので「洗い」と「汚れ落とし」が同時に可能。
手元のレバーでON・OFF切り替え。レバーをロックすれば連続放水モードに。
50度くらいまでの温水が使えます。
おすすめ [ガーデニングノタクミ] 手動 加圧ポンプ式 ハンディタイプ 高圧洗浄機 電源不要 泡洗浄 ジェット 洗車
泡と水の2通りで使い分けできる「加圧式ハンディ洗浄機」です。洗車からハウスクリーニングまでお手軽にご使用いただけます。
加圧した後レバーを引くと手軽に連続噴霧ができる蓄圧式の噴霧器スプレーです。先端部のノズルを回転させると集中噴霧、拡散噴霧の2パターンに切り替えすることが出来ます。
☆ガーデニング 、プランター、 家庭菜園 、観葉植物等の水やり 、肥料やり 、農薬散布 、害虫駆除等といろいろな用途にご使用できます。
☆水道が確保できない場所で、洗車や釣り道具、工具の洗浄などにも利用できて便利です。
☆1回の噴霧時間は約1~2分です。プランターであれば複数のお手入れができます。家庭菜園等では広範囲の水やり、散布ができて上呂でやるより簡単です。
噴霧器 洗車 泡 電動
電動式噴霧器なら更に水圧が高いので洗浄しやすいです、泡製造機能付き噴霧器も販売されています。
おすすめ 工進 18V 充電式 噴霧器 高圧 SLS-15HN
エンジン並みのハイパワー。高木の消毒にも使える充電式噴霧器
バッテリー1個で高圧約50分、低圧約4.5時間使用可能
本体のみ。バッテリー、充電器は別売り
タンク容量:15L
電圧:DC-18V
作業目安時間:高圧約50分/低圧約4.5時間(別売りPA-332使用時)
ポンプ形式:ダイヤフラムポンプ
最高圧力:締め切り時1.0MPa(10kgf/c㎡)
噴霧器 墓石 洗い
墓石を洗浄する時に高圧洗浄機を使用すれば簡単に綺麗に掃除ができるが問題は水と電気の確保。
『ジェット噴霧器 お墓の掃除屋さん』はその問題を解消してくれるが高価格、しかし、同様な構造の噴霧器も更に低価格で販売されている。
おすすめ 洗浄マン 多機能 ポンプ式 掃除電源・ホース・水道栓不要
通常販売価格(税込)2,280 円
電源・ホース・水道栓不要!!
お墓のお掃除にも便利!
持ち歩き簡単のみんなの味方「洗浄マン」が登場!!!「コンセントが無い」「水道が近くにない」という場合に大活躍!
噴霧器の掃除、メンテメンス、手入れ
噴霧器の洗浄
散布が終わったあとの器具は、必ず洗浄して乾燥させてから、高温にならない場所に保管しましょう。
器具に薬剤が残ったままでは、パッキンなどゴムの部分が劣化したり、ノズルが詰まったりしがちですし、次に薬剤をまくときに異なった薬剤が混ざってしまい、薬効や安全性に問題が生じてしまうかもしれません。
本体のタンクに残った薬液を洗い流すのはもちろんですが、忘れがちなのが、ホースとノズルの中の洗浄です。タンクの中をきれいにしてから、改めて水を入れ、噴霧することでノズルの中の薬液を洗い流します。
噴霧器の洗浄1

画像出典先:園芸道具の使い方と栽培テクニック
薬液を出しきったタンクに水を入れる。4ℓサイズなら1ℓほどが目安
噴霧器の洗浄2
ふたをしてよく振り、中に残った薬液を水に溶かす
噴霧器の洗浄3
残った薬剤を廃棄した穴に水を捨てる。この作業を2~3回繰り返す
噴霧器の洗浄4
ホースとノズルを洗浄するため、廃棄穴に向けてもう一度水を噴射し、出しきる
噴霧器の洗浄5
器具を仰向けにして乾燥させてから、あまり高温にならないところに保管する
噴霧器の保管場所
風通しのよいところで器具をよく乾燥させたあとは、保管場所にも気をつかいます。温室の中など温度の上昇が激しく、湿気の多い場所では、ゴムのパッキンなどが傷みやすくなるので注意しましょう。
動画 蓄圧式噴霧器 手入れ1 噴口の洗浄
OSHIN 蓄圧式噴霧器 HS-Wシリーズ(ミスターオート)のお手入れ方法を説明
動画 蓄圧式噴霧器 手入れ2 シリンダパッキンの交換
OSHIN 蓄圧式噴霧器 HS-Wシリーズ(ミスターオート)のお手入れ方法を説明
動画 蓄圧式噴霧器 手入れ3 Oリング交換
OSHIN 蓄圧式噴霧器 HS-Wシリーズ(ミスターオート)のお手入れ方法を説明
噴霧器の故障、修理
噴霧器の故障事例1 水漏れ
伸縮できるノズルの場合は、伸ばしたノズルのつなぎ目から水もれすることがあります。パッキンの劣化によることが多いので、調べたうえで、パッキンを交換しましよう。

噴霧器のパッキン劣化
噴霧器の故障事例2 霧の出が悪い
原因:ノズル先端のゴミ詰まり、もしくは内部ストレーナー(濾過器)のゴミ付着による流量不足
対策、修理:ホースキャップをはずし、ストレーナーの網目部分のつまりを取除いて下さい。
噴霧器の故障事例3 : 空気が漏れて加圧できない
原因:ポンプ部のOリングが油切れ、劣化している。
対策、修理:Oリングの注油もしくは交換。
まとめ
噴霧器は便利な機械ですが使用後のメンテナンスを怠ると1年も持たない場合がありますので購入した取扱い説明書を良く読んでください。
又、噴霧器の種類が豊富にあり、最初はどれを選べばよいか悩むことと思いますが、自分の目的に合ったものを選んで下さい。
最期に中国製の価格が安い商品は信頼性が低いです、『安物買いの銭失い』にならないよう良く吟味してください。
*更に詳細の内容の記事が下記の本に記載されています。
参考文献:
1.園芸道具の使い方と栽培テクニック―よくわかる植える・切る・育てるテクニック (別冊NHK趣味の園芸)
2.いますぐ使える 家庭菜園・農園道具の便利帳
3.決定版 園芸の基本とガーデニングツール (今日から使えるシリーズ(実用))