電動ドライバー・電動ドリルドライバーの使い方
電動ドリルドライバーのビット交換、種類、具体的なネジ等の締め方の解説です。 まず、はじめにドリルチャックにキリ(ドリル刃)を装着します。 ドリルチャックとは電気ドリルで一般的に用いられるストレートシャンクを、簡単かつ安全に締め付けることができる3つ爪式のチャックです。チャックハンドル(チャックキー)を使って締め付けるタイプと、手でスリーブを回すことによって締め付けるタイプ(キーレスチャック)の二種類があります。 キーレスチャックは丸軸と六角の二種のシャンクを受け入れることができますが、六角軸チャックでは六角シャンクしか取り付けできません。
「使用前5項目チェック」
使用前に確認すること| 点検項目 | 確認内容 |
|---|---|
| ビット | 欠け・曲がり・摩耗がないか |
| チャック | ビットが確実に固定されているか |
| 正逆転 | 回転方向が合っているか |
| クラッチ | 作業に適したトルクか |
| 材料 | クランプなどで固定されているか |
電動ドライバー・電動ドリルドライバー ビット交換方法
専用工具であるチャックキーを使わずに交換でき、作業効率が高いため、ドライバードリルではキーレスチャックが主流です。ドライバー用ビットはほとんどが装着部の回転軸が六角ですが、ドリル系のアクセサリーには円形の回転軸も多くあります。アクセサリーを購入する際は、工具側のチャック方式、軸形状、チャック能力を確認してください。 キーレスチャックの場合、指先の力だけでチャックを十分に締めたりゆるめたりできるように、周囲のスリーブやリングは直径が大きくされています。交換の際には、必ずバッテリーを取り外してください。 本体を持ってスリーブを回そうとしても、工具自体の回転軸が回ってしまうため、交換の際には片手でリングを持って回転軸を止め、もう片手でスリーブを回してチャックを締めたりゆるめたりします。 ①根元付近のリングを片手で押さえ、先端側のスリーブを反時計方向に回してゆるめます。


キー式チャック ビット交換
キー式チャックの場合はチャックキーを使ってドリルチャックの締めやゆるめを行います。キーの紛失に注意してください。
電動ドライバー・電動ドリルドライバー 締め込み方
コーススレッドなどの木ネジを締め込む際に注意したいのは締めすぎです。インパクトドライバーほどではありませんが、トルクが大きすぎるとネジなどの頭が材料に入り込んでしまい、場合によってはビスの頭をなめることもあります。 最初はトルクを最小の目盛りにして締め始めます。トルクが足りなければ完全に締め込む前にドライバードリルが止まってしまいます。そうしたらトルクを1段上げます。これを繰り返して、ネジの頭が材料の面とそろうトルクを見つけます。2本目からは、そのトルクで作業すればよいでしょう。慣れると材料や使うネジに応じてトルクの目安が分かりますが、それでも1本目は目安より小さめのトルクで試してください。


コーススレッド、木ネジ締め込み手順
①ネジの頭の溝にビットを確実に入れ、その状態で材料の目的の位置にビスを立てます。




下穴を開けた方がよい場合
- 木材の端に近い位置へネジを締める場合
- 硬い木材にネジを締める場合
- 太いネジや長いネジを使用する場合
- 木割れをできるだけ防ぎたい場合
ネジ頭をなめる主な原因
- ビットサイズが合っていない
- ビットをネジに対して斜めに当てている
- 押す力が弱く、ビットが浮いている
- 回転速度が速すぎる
- ビット先端が摩耗している
ボルト、ナット 締め込み方
ボルトやナットを締める場合も注意したいのはトルクです。ネジのように頭が入り込まないので分かりにくいですが、締めすぎるとネジ山や頭を傷め、簡単には外せなくなってしまうこともあります。 最初は必ず指先でボルトなどを締め始めてください。指先なら斜めに入れた場合、回しにくいので異常に気づきやすくなります。しかし、斜めであってもドライバードリルでは回せてしまい、ボルトを傷めてしまうことがあります。 ①最初は指先で少し締め込んで、真っ直ぐにボルトが入っているかをチェックします。


電動ドリルドライバーで穴を開ける方法
電動ドリルドライバーはネジ締めだけでなく、木材や金属などへの穴あけにも使用できます。穴あけをするときは、クラッチのネジ締め用目盛りではなく、機種に備わっているドリルモードに切り替えて使用します。木材に穴を開ける手順
- 穴を開ける位置を鉛筆などで印します。
- 材料が動かないよう、必要に応じてクランプで固定します。
- 木工用ドリルビットを取り付けます。
- ビットを材料に対して垂直に当て、低速で穴あけを始めます。
- ビットが安定したら回転を上げ、無理に押し込まず穴を開けます。
- 貫通穴では裏側に当て木をすると、出口側の欠けを防ぎやすくなります。
金属に穴を開ける手順
- 穴位置をポンチなどで印します。
- 材料をクランプやバイスで確実に固定します。
- 金属用ドリルビットを取り付けます。
- 低速から始め、材料に対して垂直に保ちます。
- 必要に応じて適切な切削油を使用します。
電動ドライバー・電動ドリルドライバー 安全対策
電動ドリルドライバーの使用によるけが、事故に留意して作業をしてください。 特に布製手袋(軍手)をしたままで作業すると、回転部に巻き込まれる危険があります。 電動ドリルドライバーなどの回転工具を使用するときは、回転部への巻き込みを防ぐため、原則として手袋を着用せずに作業してください。
巻き込み防止軍手
材料の運搬や片付けなど、工具を停止した状態で手を保護する場合には作業用手袋を使用できます。ただし、電動ドリルドライバーの回転中は軍手やゴム手袋を着用しないでください。 また、粉じんや切削くずが飛び散るため、作業者は保護メガネ、防じんマスクなどを使用します。 作業を終えた直後のビット部分は熱を持っている場合があります。不用意に素手で触れるとやけどを起こすおそれがあるため、十分に冷えてから取り外します。このとき、誤作動を防ぐためバッテリーを取り外すか、コード式の場合は電源プラグを抜きます。作業の服装と防護具
各種保護具を着用しましょう。目を保護する保護メガネなども必ず使用してください。 保護メガネを着けないで作業すると、飛散物が目に入って重大な事故を起こす危険があります。
電動ドライバー・電動ドリルドライバーのメンテナンス、手入れ
電動ドライバーや電動ドリルドライバーを長く安全に使うためには、使用後のこまめな手入れと定期的なメンテナンスが欠かせません。 性能を維持し、故障を防ぐためのメンテナンス方法と保管のコツをまとめました。1. 使用後のお手入れ(毎回行うこと)
使用した直後に少し手をかけるだけで、本体の寿命を延ばし、トラブルを防ぎやすくなります。- 本体の汚れ拭き
- モーターの通気孔(スリット)にたまった木くずや鉄粉、ほこりをブラシなどで取り除きます。
- 外装の汚れは、乾いた布か、固く絞った布で拭き取ります。
- チャック部(刃の差し込み口)の清掃
- ビット(刃)を取り外し、内部に入り込んだゴミをブラシなどでかき出します。
- ゴミが詰まると、ビットが正しく固定できなかったり、抜けにくくなったりします。
2. 定期的なメンテナンス(数ヶ月〜半年に1回)
- チャック部の点検
- サビ、動きの渋さ、ビット固定不良がないか確認します。
- 潤滑が必要な場合は、取扱説明書で指定された方法・潤滑剤を使用してください。
- カーボンブラシの点検(※ブラシレスモーター搭載機は不要)
- 使用中に火花が異常に大きく見えたり、パワーが落ちたと感じたりした場合は摩耗している可能性があります。
- 交換可能な機種では、取扱説明書に従って純正の適合部品へ交換してください。
3. バッテリーの正しい管理(コードレスタイプ)
電動工具のトラブルで多いのがバッテリーの劣化です。- 完全に使い切る必要はありません
- 現在主流のリチウムイオンバッテリーは、完全に使い切ってから充電する必要はありません。
- 作業途中で充電しても基本的に問題ありません。
- 温度管理
- 夏場の車内など高温になる場所を避けます。
- 長期保管
- 長期保管時の充電状態は、メーカー・機種ごとの取扱説明書に従ってください。
4. 保管の注意点
- ビットは外して保管する
- 湿気の少ない場所で保管する
電動ドライバー・電動ドリルドライバーの故障修理
電動ドリルドライバー等の電動工具に共通する故障事例、原因についてご紹介します。 故障した場合は、まずバッテリーの充電状態、取り付け、ビットやチャック、通気口など、外部から安全に確認できる部分を点検してください。 異音、異臭、発煙、異常な発熱がある場合は直ちに使用を中止してください。初心者は無理に本体内部を分解せず、メーカーや販売店、修理窓口へ相談してください。電動ドリルドライバー 充電式パワーがでない
充電式電動ドリルドライバーでパワーが出ない場合は、バッテリーの充電不足、劣化、温度、接点、本体側の異常などが考えられます。 リチウムイオンバッテリーは、完全に使い切ってから充電する必要はありません。また、継ぎ足し充電を避けるために意図的に使い切る必要もありません。 充電には必ず適合する純正またはメーカー指定の充電器を使用し、充電方法は取扱説明書に従ってください。電動ドリルドライバー カーボンブラシ摩耗
モーターに電気を送る「カーボンブラシ」の摩耗が原因でパワーが低下する場合があります。カーボンブラシは消耗品ですので徐々に摩耗します。交換可能な機種では、取扱説明書に従って点検し、交換目安である限界摩耗線に近づいたら交換してください。 点検、交換方法は取扱説明書に記載されています。
カーボンブラシ種類
カーボンブラシには番号(No.)があり、電動工具によって使用するカーボンブラシは異なります。 交換時は工具の型番、取扱説明書、メーカーの適合情報を確認してください。
電動ドリルドライバー モーター劣化
バッテリーやカーボンブラシを交換してもパワーが回復しない場合は、モーターそのものの原因が考えられます。自分でメンテナンスが難しい方はサービスセンターに相談してください。モーター劣化防止
トルクの低いドリルドライバーで負荷のかかる太く長いビスを締め付けると、モーターに大きな負担がかかります。能力を超える作業を続けず、工具の取扱説明書に記載された使用条件に従ってください。
電動ドリルドライバー 電気系の導通不良
全く動かない場合の原因としては、バッテリー、電源スイッチ、配線、制御回路などの異常が考えられます。外部から確認できる範囲を点検しても改善しない場合は、メーカーサービスなどに修理を依頼してください。
電動ドリルドライバー 異音が発生
モーター部など機械内部から異音がしたり、変な臭い、発煙、異常発熱がある場合は直ちに使用を中止してください。そのまま使用すると発火・発煙のおそれがあります。電動ドリルドライバー 故障事例
内部のギヤ、ベアリング、グリスなどの不具合が異音や動作不良の原因になる場合があります。内部修理には分解が必要になるため、初心者は無理に分解せず、メーカーや修理業者へ相談してください。
まとめ
電動ドライバーは、ネジに垂直に当て、「押し7割、回し3割」の力加減で締めるのがコツです。事前に下穴を開けると失敗を防ぎやすくなります。巻き込み事故防止のため、軍手の着用は避けてください。 下記は「電動ドライバー・電動ドリルドライバーの選び方」の記事です。参考にしてください。 関連記事:DIY初心者向け 電動ドライバー・電動ドリルドライバーのおすすめ・選び方
電動工具のおすすめ選び方、使い方の本です。
