パッと読むための見出し
ニッパーの使い方
図に一般的な使い方を示しました。注意したいのは刃こぼれです。ニッパー、食い切りとも、ピアノ線を切ると刃が傷みます。針金でも、刃を倒してこじるのは刃こぼれのもと。切れない時は、針金または道具を回して、円周上を何回かに分けて切ります。よくあるのは、食い切りでクギをくわえてテコ式に抜くこと。
これではすぐに刃が欠け、本当にクギを抜くだけの道具になってしまいます。
配線コードを扱う作業をすることが多いのなら、ぜひともニッパーは持っていたい。刃の凹みを利用すればコードの被覆をむくワイヤーストリッパーにもなる。針金も切ることは可能だが、コードの切断に多用する人はコード専用としたほうが無難。針金を切ると刃が傷むことがある。
わずかなキズでも、内部に数多くの細い線があるコードの場合、そのうちの何本かだけがきれいに切れなくなってしまうことがあるからだ。針金は電エペンチや万能バサミ、コンビネーションプライヤーなどで切るようにしてニッパーの刃を保護したい。
エンドニッパーは配線コードや針金など線状のものは切りにくい形状だが、平面から飛び出したものを、平面にそろえた位置で切断できる。ある程度まで打ち込んだ釘を材料の平面で切り落とせば、釘が目立ちにくい隠し釘とすることができる。平面ばかりでなく、プラスチックのバリ取りなどにも使える。
配線コードをきれいに切ることができる。根元に近い部
分を使えば細いピアノ線の切断も可能
刃の凹みの部分を使つて配線コードの被覆だけを切つた
うえでスライドさせれば被覆がむける
細い釘はエンドニッパーで簡単に切断でき、材料の面に沿えてきれば釘の痕跡が目立たなくなる。
ニッパー メンテナンス
ニッパーは、金属で作られている工具なのでスチール製でないモノは必ず錆びてきます。
そうならないためにも、日頃から「錆びさせないためのメンテナンス」をしてやる必要があります。
メンテナンスのポイントはニッパーをサビから守る「防錆油」と、ニッパーの動きを良くする「潤滑油」の塗布です。
ニッパー メンテナンス 「防錆油」「潤滑油」塗布
①外観汚れが取れたら、「防錆油」を塗っていきます。
②可動部に「潤滑油」を流し込んでいきます。
動画 【GodHand】プラモ用ニッパーをメンテナンスしてみる!【メンテナンス油セット】
ニッパメンテナンス油セットNM-285
業界初!ニッパー専用メンテナンスセット
材質:潤滑油・防錆油(第四類第二石油類)
主な製造国 :日本
ニッパー 研ぎ方
「精密ニッパー」は刃の形状、構造上の関係で研ぎ直し出来ません。
刃になる部分をヤスリで鋭利に研ぐ事で、切れ味は復帰しますが、研磨した分噛み合う刃どうしにギャップが生じます。そのギャップが、対象物を完全切断する事の障害になり、綺麗にカットできなくなります。スパッと切りたい場合は新品購入がベターです。
簡単な精密ニッパーの研ぎ方
程度がひどくない場合の精密ニッパーの研ぎ方は下記のとおりです。
①ダイヤモンドヤスリニッパーの刃の角度に合わせて、平らにヤスリをかける。このときにヤスリを平行移動させることができるかどうかが問題になる。
自分でどこをどのくらい削っているかがわからないと刃が研げない。
②刃がきっちり平行に合えば切れるようになる。
刃を合わすことができない場合、刃を研ぐ前よりも悪くなる。
以上が方法ですが作業は自己責任でお願いします。
又、下記の動画も参照してください。
動画 精密ニッパーの研ぎ方
ハメちゃんの公開、錆び ニッパー 研磨 磨き 動画
プラスチック ニッパーの研き方
プラスチック製品、ゴム製品のバリやランナーの切り取り用ニッパを研ぎ方法の解説です。
①砥石で片刃毎に研ぐ。
小さな砥石の角をニッパーの刃に当てて、砥石を左右に動かして研ぐと綺麗に鋭く刃が立ちます。
②刃こぼれが酷い場合は、平ヤスリで予め刃こぼれを荒研ぎをしておく。
③砥石は油砥石(オイルストーン)が良いです。
*ストッパーとスプリングが付いているモノは外さないと刃が大きく拡がらないので、外して研ぎます。刃の裏側まで研げますから、切れ味が復帰します。
プラスチックニッパの研ぎ直し修理をしてくれる会社もあります、価格は研ぎ直し価格 ¥530 (消費税別)です。
参考サイト:「研ぎ直し・修理 依頼 リシャープ利用方法」
まとめ ニッパー
家庭でも学校の工作において、ニッパーを使う機会は多いです、正しい使い方を学んで怪我のない安全な使い方を覚えて下さい。
今回ご紹介したニッパー以外にも爪切りニッパー等のニッパーがあります。ニッパーはそれぞれ用途別に作られていますので、誤った使い方をすると壊れたり材料を傷つけてしまうこともあります、用途に合ったニッパーを選んで使用するようにしてください。
*ニッパー 工具の選び方、使い方、手入れについては下記の文献に更に詳細な内容が記載されています。
参考文献:
1.DIY工具選びと使い方 著者:青山元男 ナツメ社
2.DIY 道具の便利手帳 監修:西沢正和 大泉書店
3.工作と工具ものしり百科 著者:加藤芳夫 電波新聞