切削系電動工具の基礎知識

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切削系電動工具の基礎知識

「削る」のと「研ぐ」のはよく似た加工です。砥石ではなく、カンナのように「刃物」を使うのか違うところ。電動工具では「回転刃」になります。

削るとは? 削る原理

「削る」とは、材料を刃物ですくい取るようにして切ることです。砥石などで行う「研削」に対しては、「切削」と呼んで区別します。図は手カンナの刃を示したものです。これを見ると、すくう、えぐる、むく、というイメージが感じ取れることでしょう。

切削加工 イラスト

切れ味は、刃物そのものの「刃角」のほかに「すくい角」「逃げ角」、そして「切れ込み深さ」のバランスで成り立っています。

これを回転刃にしたのが次の図です。刃は材料を次々とすくい取る、またはかじり取るような動きです。ここで、切削方向と同じ向きに送るのが「上向き削り」です。

材料にかかる切削力は、水平よりも「上向き」になります。刃は材料をすくい上げるため、軸は材料に吸い寄せられて安定した切削ができます。それでこの「上向き削り」が操作の基本になります。「電気カンナ」はこの方式です。

これに対して「下向き削り」では、逆に送って刃は上から下へ削り込みます。工作機械による金属切削などではこの方法をとる場合もありますが、本材にはまったく適しません。困るのは、刃が材料に乗り上げようとする力が働くことです。

しかも乗り上げる時は一瞬なので、コントロールが効きません。例えば「トリマー」の操作では、送り方しだいで「下向き削り」にもなります。その状態では刃があばれて危険なのと同時に、デコボコな切削面になりがちです。常に刃の回転方向を頭に入れて、「上向き削り」で送りましょう。

切削系電動工具 回転方向と送り方向

切削系電動工具の特徴

切削は研削研磨と比べて「形作る」要素が大きい加工です。削り出した面は仕上げ面となるため、「きれいになるまで削る」という意識になりがちです。これでは成り行きまかせになってしまい、どこまで削るのか目安がありません。

それよりも、計画した形や寸法に合わせることを主眼にしましょう。
そのためには単純な形状でない限り、なるべく図面を用意します。そして板厚はノギスで確かめ、曲線や曲面にはゲージを当てます。面倒なように見えても、このほうが作業中に迷うことがないので手早く進みます。

ゲージのよい点は、同じ形の作品を作れること。そして裏返しに使って、左右対称の曲面を仕上げるのも容易です。図面をコピーし、ボール紙に貼って切り抜けばできます。これだけのことでも、切削作業が始まるとなかなかできません。最初に用意しましょう。

切削系電動工具 図面とゲージ

逆に、微妙な力-ブは立体を削りながら考えるという人も多いでしょう。形はイメージとして頭の中にあり、それを手の調子で作り上げる、芸術家的な境地です。この場合でも、基本ラインをゲージにしておけば、それをもとに修正または調整をして作業を進められます。つまり迷いません。また、ゲージを作ることで、どこが立体を見ないと決められない形なのかも見当がついてきます。

切削系電動工具 使用ポイント

手でカンナがけをするのは労力がいることなので、電気カンナは真っ先に使いたくなる工具です。でも扱い方によっては危ない電動工具なので、入門機としてはお勧めできません。できれば他の安全な工具で慣れてから使ってください。

刃先の狙いをつけたり、平面度や曲面のチェックこうした細かい作業が多くなってくると、天井の照明や屋外光だけでは足りません。だんだん顔が加工面に近づいてしまいます。こんな時は手元灯を用意しましょう。

影ができない点では蛍光灯スタンドがベスト。しかし作業中に倒したりぶつけやすいので、置き場所に困ります。その点では、保護網とクリップが付いた作業灯がよいでしょう。ワット数が高いものは、球を交換して使います。

作業用電灯

切削作業では切りクズがたくさん出てきます。気が付くと作業台が切りクズで埋まっています。この状態では、やりにくいばかりか危険でもあります。台に置いた鉛筆やノギスが見つからなくなったら、いったんひと区切りして掃除をしましょう。台の上や足元の切りクズを隅に掃き寄せておくだけで構いません。

また新鮮な気分で取り掛かれます。便利な方法を思い付いたり、図面の間違いを発見するのもこんな時です。完成を急ぐだけが作業ではありません。これがちょうどいい作業リズムになります。

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