ハンマー、かなづちの正しい選び方、使い方、手入れ

ハンマー イラスト7

金槌の使い方|釘の打ち方

ハンマー類を使う前には、必ず頭と柄の接続部分にグラつきがないかを確認しよう。

よほどの粗悪品でない限り心配はないが、もし使用中に柄から頭が外れると大きな事故
になる。柄の先が頭の接続部にしっかり固定されているかを確認したい。

ハンマー 嵌め込み

ハンマー 嵌め込み

頭と柄の接続には、左のようにすげる(はめ
こむ)例と、右のようにくさびを打ち込む例
がある。どちらにしても、手でグラつきを、
目で接続をしっかり確かめたい。

ハンマー 嵌め込み2

玄翁をすげる(柄を頭にはめこむ)ときは、頭を下にして柄の後端をもう1本の玄翁で叩けば良い。なお、頭をもう1本の玄翁の頭で叩くことは絶対してはならない。

ゲンノウでクギを正しく打つ方法です。

はじめに大きなクギには重いゲンノウを使います。
打撃面は平らな側です。衝撃力を高めるため、なるべく柄尻近くを握ります。握り方は、余程太い柄でない限りゲンコツ持ちではなく、図のような「よじり持ち」です。軽く打ってクギを自立させたら、手首を固めてひじを中心軸にして打ちます。これなら回転半径が大きくとれ、ほぽ直線に近い振り下ろしになります。
小さなクギには軽いゲンノウです。重いゲンノウを短く持つとグラついて、クギが曲がります。持ち方はさきほどと同じ。特に小さいクギは、人差し指を前に出して握ります。手首の位置を保持して、手首のスナップで打つ要領です。
平らな打撃側で最後まで打つと、板にツチ跡が付いてしまいます。最後の1~2発は曲面側に切り替えて木殺しをします。親指を前に出した握り方にし、打撃面がクギに当たる瞬間に押し付けて沈めます。なお同じクギを無数に打つ場合は、最初から木殺し面で打つのも実際的です。正確に面の中心で打てばできます。
指の太さよりも短いクギは、唐紙ツチの一文字面を使います。クギを支える指は軽くはさむ程度。クサビ形の頭が、指のすき間を分け入るように打ちます。クギの先端は確実に板に当てましょう。少しでも浮くとはじかれます。

金槌の操作

金槌の操作

具体的な正しい釘の打ち方|実例 釘の打ち方

釘は最初は短いストロークでゴツゴツと打って自立させる。いったん自立したら、大きなストロークで打つというのが基本。だが、釘がかろうじて立っている程度の自立だと、斜めに金づちが当たると、簡単に曲がってしまう。打ち込みに自信のない人は、少しずつストロークを大きくしよう。ある程度まで入れば、釘が曲がりにくくなる。
大きなストロークの際には、釘を曲げず真っ直ぐに打ち込むためにも打撃面が釘の頭に対して水平になるように意識すること。手首を中心にするのではなく、ヒジを中心にして金づちを振るようにすべきだ


なお、釘打ちの際に金づちで手をたたくことが多いという人は、釘をペンチなどで支えれば、手を打つ心配がなくなる。釘打ちに慣れた人でも、指先では支えにくい短い釘を打つ際には、ラジオペンチなど先端が細いペンチで釘を支えると作業しやすい。

釘の打ち方1

釘の打ち方1

釘の打ち方1

最初は指で釘を支える。打ち
たい位置に釘の先端を置き、
垂直に保持する

釘の打ち方2

釘の打ち方2

釘の打ち方2

最初は金づちの柄を短くもち
ストロークも短くしてゴツゴ
ツという感じで打つ

釘の打ち方3

釘の打ち方3

釘の打ち方3

指を離しても倒れず且つ

少しの力を加えても倒れ

ない迄、釘を打つ。

釘の打ち方4

釘の打ち方4

釘の打ち方4

柄を長く持ち、大きなストロ
ークで釘を打つ。当たる位置
で打撃面が水平になるように

釘の打ち方5

釘の打ち方5

釘の打ち方5

これではまだ不十分。釘の頭
の面と材料の面をそろえるま
で打ち込んで保持力をアップ

釘の打ち方6

釘の打ち方6

釘の打ち方6

両ロゲンノウを使っているの
なら木殺しの面に持ちかえて
バンと釘の頭を打ち込む

釘の打ち方7

指先では支えにくい短い釘を打つ際には、ラジオペンチなど先端が細いペンチで釘を支えると作業しやすい。

動画 カナヅチの使い方・クギの打ち方

材料の割れを防ぐ方法

端近くに釘を打ち込むと、材料が割れることがある。特に硬い木材の場合は割れや
すい。これを防ぐためには下穴をあけるのが一番。

しかし、穴の大きさには注意すること。釘は周囲の材料を圧迫しながら打ち込まれ、材料の弾力によって保持力を発揮している(だから、岩言ボードのように弾力がない素材には釘がきかない)。下穴が大きすぎると釘の保持力が低下するので、大きさには注意が必要だ。

錐の使い方

材料の割れを防ぐ方法

軟らかい木材なら
キリでも簡単に穴
をあけることがで
きる。

下穴があると、釘
を少し打ち込んだ
だけでも自立しや
すいので、打ちそ
んじて釘を曲げる
ことも少なくなる

釘の曲がり修正方法|釘を曲げてしまったら

金づちで打ちそんじると、釘が曲がってしまうことがある。多少の曲がりなら、曲
がった側からだたいで直すことができる。
ただし、曲がりが直せる場合でも、斜めになったことで穴が広がっていると、釘の
保持力が弱くなる。材料より上の部分で釘が曲がり穴が広がっていない、広がった穴
が浅く材料が十分に厚いといった場合を除いては、曲がった釘を抜いて、打ち直した
ほうがいい。その場合、同じ穴を使わず、少し離れた位置に釘を打つようにしよう。
曲がった釘を抜いて打ち直す。

釘の曲がり修正方法1

釘の曲がり修正

釘の曲がり修正

曲がりが少なけれ
ば金づちで釘の側
面をたたいで直せ
る。一気に直そう
とせず、少しずつ
軽くたたいで直し
ていくようにする

釘の曲がり修正方法2

釘の曲がり修正2

釘の曲がり修正2

金づちがコントロ
ールしにくいよう
なら釘抜きの二股
の間に釘を入れ、
釘抜きの端を金づ
ちでたたいて曲が
りを直してもいい

釘の曲がり修正方法3

釘の曲がり修正3

釘の曲がり修正3

曲がった釘は釘抜
きで抜くのが一番簡単。釘抜きは釘が曲がっている側から差し込むようにしたほうが抜きやすくなる

釘の曲がり修正方法4

釘の曲がり修正4

釘の曲がり修正4

まだ先が入ったばかりの状態で曲がったような時はペンチで抜くことも可能。

釘の曲がり修正方法5

釘の曲がり修正5

釘の曲がり修正5

曲がった釘を抜いて打ち直す場合は少し離れた位置にすること。
同じ場所では釘の保持力が弱まる。

釘抜きのテクニック|釘打ちの裏技

釘を斜めに打つ

釘は材料に対して垂直に打ち込むのが基本だが、斜めのほうが保持力が高まる場合
もある。例えば箱の底板を下から釘で打ちつける場合、箱に物が入った時に釘を抜こ
うとする方向に力がかかる。しかし、斜めに釘を打てば、底板が抜けにくくなる。

釘を斜めに打つ

釘を斜めに打つ

接着剤を使用

釘と接着剤を併用しても何も問題ない。材料の接合がいっそう強くなる。弾力がない木工用接着剤は乾燥してから衝撃を与えると割れて接着力が低下するので、乾燥前に釘を打ち、接着剤が乾燥するまでは安静状態を保つようにする。

接着剤を使用

接着剤を使用

釘の長さ |材料の厚さの2.5~3倍の長さが必要

釘での固定は釘の長さを必要とします。
経験のない人は短い釘を使ってしまい、本来必要とされる釘の保持力が確保されない
ことも多い。使用する釘の長さは、打ちつける材料の厚さの2.5~3倍の長さが必要
です。

打ちつけられる材料の木目方向に釘が入る場合は、通常より抜けやすくなるので
3倍以上の長さの釘を使うようにすべきです。なかには特殊な釘もあるが、長さを決
めれば釘の太さもおのずと決まってきます。

釘の長さ

釘の長さ

唐津鎚、八角ゲンノウの使い方コツ

唐津鎚はちいさな釘を打つ時に使用すると便利です、また八角ゲンノウは狭い場所の釘を打つ時に威力を発揮します。

金槌 コツ

木殺し 活用

両口玄翁を使い慣れていない人には、頭の平面側と木殺し側の見分けがつきにくい。その場合、柄の片側を緩やかに削っておくと、握った瞬間に手の感触でどちら側かが区別がつくようになる。

木殺しの活用

木殺しの活用

柄を緩やかに削って、どちらが平面側か木殺し側か、すぐにわかるようにする

金槌の保守|メンテナンス|手入れ

ゲンノウの手入れ |ゲンノウの仕込み

サビは油を薄く塗って防ぎます。すでにサビた部分にはロウを塗るのもよい方法です。打撃面のサビだけは木材を汚すので、サンドペーパーで落とします。ここにキズや凹凸がある場合は鉄エヤスリでも削れず、砥石での研磨になります。
直角度が大切なので、スコヤでチェックしながら作業しましょう。
長く使ったカナヅチは頭部が緩んでいることがあります。クサビを柄頭の中央付近に打ち込めば、固く締まります。金属との境目に打つと、頭が抜けやすいので避けます。クサビで調整が利くのは、2本打っても0.5ミリくらい。これ以上のガタには紙をはさむか、柄を削って深く差し込んだほうがよいでしょう。

ンノウの手入れ1

ゲンノウの手入れ1

ゲンノウの柄交換 |ゲンノウの仕込み

木部の収縮で反り返った柄は交換です。柄を抜く要領は図の通りです。そして同じサイズの柄を用意し、鉛筆で基準の中心線を引きます。柄頭の端面には、柄穴よりも四方へ0.25ミリずつ延ばした長方形を墨付けします。

そこから柄の角柱部分をカンナでテーパー状に削ります。もちろんヤスリでもOK。穴よりも大きい断面を打ち込むので、端面のカドは面取りしてから柄穴に打ち込みます。きつくなったら抜き、柄穴でむしられた部分以降の段差を削って、また打ち込む。順次深く進ませますが、とがった鉛筆とノギスで精皮を出せば2~3回で収まります。圧縮された木は、当分緩みません。最後は頭と柄の直角を確かめて完了です。

ゲンノウの仕込み

ゲンノウの仕込み

*ハンマー、金槌の選び方、使い方、メンテナンスについては下記の文献に更に詳細な内容が記載されています。

参考文献:
1.DIY工具選びと使い方 著者:青山元男 ナツメ社
2.DIY 道具の便利手帳 監修:西沢正和 大泉書店
3.電子工作工具活用ガイド 著者:加藤芳夫 電波新聞
4. 道具の徹底使用術  著者:荒井章 山海堂

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